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なぜ、日本で農家が減っているのか?

あなたはこの質問に答えられますか?

答えられない方は、ぜひ最後までこの記事をお読み下さい。

日本の農家の軒数は猛烈な勢いで減少しています。

日本の食料自給率や農村が崩壊するのでは?と心配されていますよね。

この記事では、日本で農家が減少している5つの理由を解説します。

理由1. 少子高齢化と後継者不足

日本の農家が減少しているのは、少子高齢化と後継者不足が原因です。

農業従事者の高齢化

日本の農業従事者の平均年齢はおよそ70歳(正確には69歳)と高いです。

平均年齢が70歳なので、人数が多いのは60〜80歳です。

農業を支えている農家は、主に高齢者。

高齢者は病気にかかりやすく、寝込んだり入院したり、若い頃のように元気に動けません。

80歳を過ぎると肉体的な老化により、農業を続けることが難しくなっていきます。

若者の農業離れ

若い世代が農業に魅力を感じず、農家にならずに農家以外の職場に就職するケースが増えています。

昔は、農家の長男は絶対に家業の農家を継がないといけませんでした。

しかし、今では農家の長男であっても自由に職を選べます。

自由に職が選べても、実家の農家が儲かっていれば、農家の息子は跡を継ぐことを選んでいました。

しかし、最近では農家が儲かりにくくなり、農家を継がない子供が増えたのです。

これにより、農業に従事する若者が減少し、農業の未来が危ぶまれています。

後継者不足の理由は新規参入が難しいから

多くの農家が後継者不足に悩んでいます。

その理由は、新規参入が難しいから。

農家の息子が農家を継がなくても、別の人が跡を継げばいいはずです。

例えば、都会に暮らす若者や地元の企業などが農業をやりたいと考えています。

しかし、農業は新規参入が難しいので、後継者不足に陥っています。

新規参入が難しい理由は、以下の通りです。

  • 農村には独特なムラ社会があり、新参者を受け入れないこと
  • 新規就農者が農村生活やムラ社会に馴染めないこと
  • 農地の取得が難しいこと
  • 機械や設備などの設備投資が必要なこと
  • 栽培技術の習得が難しいこと
  • 気候変動で自然環境が変わったこと
  • 農産物の値段が上がらないこと

後継者が見つからず、農業を継続できない農家が増えているのが現状です。

理由2. 儲かりにくくなってきたから

日本の農家が減っているのは、農家が儲かりにくくなってきたからです。

昔は農家は誰でも儲かった

「昔は誰でも儲かった」とよく耳にします。

高度経済成長期には、日本の人口は増え、平均所得が増え、食文化が欧米化し、景気がよく外食も盛んでした。

  • 人口が増えれば農産物の需要も増えます
  • 平均所得が増えれば農産物に使えるお金も増えます
  • 食文化が欧米化すればサラダ用の野菜など新しい農産物が売れます
  • 景気がよく外食が盛んだとレストランや飲食店向けの農産物も売れます

昔は農産物の需要量が増えており、作れば作っただけ儲かったのです。

その農産物の栽培方法は農協や農業普及員が教えてくれました。

収穫した農産物は農協が全量を買い取ってくれました。

農家は生産だけすれば儲かったのです。

しかし、今では日本の人口は減少中で、景気もよくありません。

実質賃金は減少しており、日本人は貧乏になっています。

インバウンドの外国人旅行者が日本で高額な食べ物を食べているのを見れば、日本人が貧しくなったのは一目瞭然ですよね。

異常気象の被害を受ける

農作物の生育は気温や降水量などの天候に大きく左右されるため、異常気象が起きると収入が安定しません。

例えば、地球温暖化で夏の気温が高くなり、猛暑や酷暑と呼ばれています。

その影響で、トマトなどの夏野菜の栽培が難しくなっています。

また、線状降水帯のような豪雨で野菜の苗が流されたり、季節外れのヒョウでキャベツに穴が開くこともあります。

冬は暖冬で暖かくなり、害虫が越冬して冬から春にかけて爆発的に害虫が増えるようになりました。

この不安定さが、農業を続けることを躊躇させる要因となっています。

農産物価格の低迷

農産物の価格が低迷しているため、農家の収入が減少しています。

最近では、チョコレートやパスタなどの食料品の値段が毎年15%程度ずつ上昇しています。

ポテトチップスなどのおやつの内容量が減るステルス値上げも起きています。

しかし、それでも農作物の値段は上がりません。

お米や野菜、果物の値段は値上げを許されないのです。

農業の経費の値上がり

農業の経費の金額は値上がりしています。

例えば、肥料、農薬、種苗代、ビニールハウス、機械類、設置工事の人件費です。

理由は人件費高騰や円安、品不足、他国に買い負けるなど。

そのため、収益を確保することが難しくなっています。

3. 農業の労働条件がブラック企業だから

日本で農家が減っているのは、農業の労働条件がブラック企業だからです。

個人事業主の農家は長時間労働が当たり前

農業は季節に応じて作業時間が変動します。

収穫時期などの忙しい時期は、寝る間を惜しんで作業します。

長時間の労働が当たり前です。

家族労働の農家では、夏は15時間ほど働くこともあります。

しかも土日祝日も休みはなく、365日休みなしで働く人もいます。

これは個人事業主だからできるブラックな働き方です。

農業法人も低賃金で長時間労働が多い

法人化した農家は農業法人と呼ばれています。

正確には、農地所有適格法人や農業生産事業を行う法人です。

そのような農業生産を行う法人でも、ブラック企業と呼ばれるような環境で働くことが多いです。

もちろんホワイト企業もありますが、低賃金かつ労働時間が長い企業の割合は多いです。

最近では農業以外の業界ではブラック企業は減っているので、農業のブラック企業が目立っています。

肉体労働で体を壊す

農作業は肉体労働が多いので、体を壊す人も多いです。

例えば、腰の椎間板ヘルニアになる、膝を傷めて人工関節を入れるなど。

夏は熱中症のリスクもあります。

体が丈夫な人でないと農家にはなれません。

労働環境が他の仕事よりも厳しい

農業は屋外での作業が多く、その環境は天候に左右されます。

冬は寒く、夏は暑く、雨の日はずぶ濡れになります。

屋内でエアコンが効いた部屋でデスクワークだけをする人と比べると、労働環境は厳しいです。

農作業の内容によっては全身が泥だけになりますし、手の爪の間に土が入ります。

手のひらはシワやマメだらけになり、腕や顔は真っ黒く日焼けします。

4. 農業業界の進歩が他の産業よりも遅いから

日本の農家が減っている原因は、農業業界の進歩が他の産業よりも遅いからです。

最新のテクノロジーを導入できない

最新のテクノロジーを導入するには多大なコストがかかります。

しかし、農家は売上規模が小さいので、高額な機械やシステムは導入できません。

そのため、製造業などの他の産業と比べて、新しいテクノロジーの開発が遅くなります。

例えば、AI、ドローン、自動運転などの機能は他の産業よりも遅れています。

農業に新しいテクノロジーが導入されるのは、他の産業でテクノロジーが浸透した後です。

一年に一回しか試行ができない

新しい技術を試すためには、「試行回数」が大切です。

試行回数とは、試すことができる回数。

農業は季節の影響を受けるので、基本的には一年に一回しか栽培できません。

例えば、水稲は春に苗を植えて秋に収穫するので、一年に一回しか試行できないのです。

他の産業の製造業や飲食業、IT業であれば、月に何回も新しいことを試せます。

農業は試行回数が少ないので、進歩に時間がかかります。

農家は高齢者が中心

農家の平均年齢はおよそ70歳。

他の産業に比べて高齢者の割合が多く、新しい技術に懐疑的な考えの人が多いです。

伝統的な方法や慣行的なやり方を優先し、新しい技術に否定的な意見が多くなります。

農村の保守的な文化

農家が多い農村は、保守的な文化である地域が多いです。

ムラ社会でルールに従うことで、農業を行う共同体として機能してきました。

そのため、新しい技術よりも伝統的な方法を好む傾向にあります。

5. 日本の産業構造が高度化したから

日本の農家が減っている原因は、日本の産業構造が高度化したからです。

開発途上国は一次産業の割合が高い

アフリカや中南米に多い開発途上国では、農業や漁業などの一次産業の割合が高くなります。

理由は経済発展していないので、製造業などの二次産業や金融業やサービス業などの三次産業が少ないからです。

経済発展に伴い一次産業の割合が低くなる

開発途上国が経済発展を遂げると、一次産業の割合が低くなります。

日本も元々は農業や漁業といった一次産業の割合が高かったです。

しかし、高度経済成長により二次産業や三次産業が発展し、一次産業の割合が低くなりました。

日本の農家が減っているのは、産業構造が高度化した現代では自然なことです。

農業も高度化し大規模効率化

農業産業も高度化し、大規模農園が効率的に農作物を生産するようになりました。

1軒の農家の生産面積が大きくなり、組織を法人化し、家族以外を雇用するスタイルが増えています。

農家の数は急激に減っていますが、その割に生産量は減っていません。

実は農家の人数は減っていますが、生産効率は向上し、生産量はさほど減っていないのです。

「農家が減った」と聞くと悪い事だと考える人が多いですが、果たしてそうでしょうか?

別の見方をすれば、「少ない人数で日本の食料を生産できるようになった」「生産効率が改善された」とも言えるでしょう。

まとめ 日本で農家が減るのは当然

今回は日本で農家が減少している5つの理由を解説しました。

農家になりたい人がなれないことは悲しいことです。

しかし、農家になりたいと思う人が減っているのあれば、それは農業業界に何か問題があるのではないでしょうか。

また、別の見方をすれば農業の生産効率が上がっているとも言えます。

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