
新規就農したいけど、育てる作物はイチゴで良いのかな?と不安になっていませんか?
今回はイチゴで新規就農するメリット&デメリットを6個紹介します。
ぜひ参考にしてみてください。
1.ニーズが多様で市場規模が農作物で最も大きい
メリット1つ目。
イチゴのニーズは多様です。
例えば、以下のようなニーズがあります。
- スーパーで購入する自宅用
- 果物専門店で購入する贈答用
- ふるさと納税の返礼品用
- 観光農園のいちご狩り用
- ショートケーキなどのケーキ用
- イチゴ大福などのスイーツ用
- イチゴ味のチョコレートなどの加工食品用
- 日本のイチゴを食べたいインバウンド向け
ニーズが多様なので、どれかのニーズが減っても販売先で困ることがありません。
農作物の市場規模を比較すると、イチゴが最も大きいです。
イチゴの日本国内の市場規模は1,500〜2,000億円程度と言われています。
イチゴを生産する新規就農者が増えたとしても、生産量が市場規模を超えてしまい飽和状態になる心配がありません。
2.参入障壁が高く値崩れしない
メリット2つ目。
イチゴ農園は参入障壁が高いビジネスです。
以下のような要因があります。
- 設備投資が必要で初期投資が大きいから
- 冬の気候が温暖で日射量が高いなどの自然条件がある
- 栽培が他の野菜や果樹よりも難しい
- 温暖化の影響で育苗や花芽分化が困難
そのおかげで、急に流行って生産量が増えて値崩れする心配がありません。
実際、2010年頃から2025年まで、イチゴの市場卸売価格や店頭価格は上昇し続けています。
さらに、イチゴの生産量や栽培面積は減少し続けているので、値崩れの心配がありません。
3.農作物の中でトップクラスに高単価
メリット3つ目。
農作物の中で、イチゴはトップクラスに値段が高いです。
国産バナナのように生産量がとても少なく市場規模が小さな作物も値段が高いですが、値崩れのリスクがあります。
イチゴは日本中に大量で流通していて、ニーズが多様であり、値崩れのリスクがありません。
さらにニーズが多様なので、販売方法の工夫で販売単価を上げることが可能です。
例えば、以下のような工夫があります。
- ブランド化する
- ギフト用として販売する
- インバウンド向けに販売する
- ケーキ屋やスーパーと直接取り引きをする
- 一般消費者に直接販売する
4.設備投資が必要で初期投資が高く自己資金で賄えない
ここまではメリットを紹介しましたが、デメリットもあります。
デメリット1つ目。
イチゴを栽培するためには、高額な設備が必要になります。
例えば、以下の設備が必要です。
- ビニールハウス
- 高設ベンチ
- 養液システム
- 環境制御システム
- 育苗設備
- 農薬散布機
- 大型冷蔵庫
これら一式を新品で揃えようとすると、一軒のイチゴ農園の初期投資額で3,000〜6,000万円ほどします。
新規就農をしたい人の就農のための事業資金は、1,000万円以下の場合が多く、自己資金では初期投資額を賄えません。
そのため、イチゴで新規就農をする場合は、政策金融公庫などから借り入れをする場合が多いです。
5.栽培が難しく栽培技術を身につけられず収量が少ない
デメリット2つ目。
イチゴは農作物の中でも栽培が難しい作物です。
以下のような理由があります。
- 苗でクローンを増やすので病気が蔓延しやすい
- 温暖化で育苗中の炭疽病や疫病が蔓延しやすい
- 温暖化で育苗中に高温で苗が枯れやすい
- 温暖化で頂花房の花芽分化が遅れ収穫開始が遅れやすい
- 自然条件では春にしか収穫できないが、環境制御により冬から収穫を始めるので、人工的な環境制御の技術の差が収量や品質に現れる
- 冬に栽培するので燃料費がかかる
- 病気や害虫が多く、農薬の選定や予防資材の選定が難しい
そのため、イチゴで新規就農しても、収量が少なかったり、品質が低い問題が起きやすいです。
その結果、イチゴで新規就農しても失敗して辞める農家もいます。
6.イチゴはどこでも買えるので差別化できないと高単価で販売できない
デメリット3つ目。
イチゴの実は、日持ちがしません。
そのため収穫する前に販売先を確保しておく必要があります。
JAや市場に出荷すれば、大量に出荷できますが、販売単価が低くなりがちです。
出荷量が少なかったり、経費が大きいと採算が合わなくなります。
利益を大きくするためには、高単価で販売する必要がありますが、イチゴは日本中で生産されています。
イチゴは季節になればどこでも買えるので、高単価で販売するためには差別化が必要です。
まとめ
他にも役立つ記事がたくさんあるので、ぜひ読んでみてください。
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