
「新規就農したいけど、イチゴはJAに出荷した方が良いの?」と不安になっていませんか?
イチゴをJAに出荷した場合、メリットもありますが、デメリットもあります。
この記事を最後まで見れば、あなたがイチゴをJAに出荷するべきか判断できます。
ぜひ参考にしてみてください。
メリット1.大量に安定的に出荷できる
JAに出荷する場合、出荷量の制限がない場合が多いです。
大量に収穫できても売り先に困りません。
収穫できたイチゴはすべて買い取ってもらえますし、収穫量が少なくても違約金などは不要です。
自分で販売先を見つけて契約出荷したり、消費者に直接販売すると、売れる量が少なかったり、売れ残りが発生するリスクがあります。
JA出荷ではそのリスクがありません。
イチゴ農家は、生産にだけ集中できます。
農家のことを「生産者」と呼ぶこともありますが、その名の通り生産だけに集中でき、生産効率が良くなります。
販売について悩んだり、労働時間を費やしたり、人件費を消費しません。
イチゴの生産に向いた地域や、イチゴの販売に向かない地域で、JAに出荷をおすすめする理由です。
メリット2.流通量が大きいので資材や輸送コストが小さい
JAはイチゴの出荷資材や輸送を準備します。
出荷資材はイチゴ部会のメンバー分を大量発注するので、農家が個別にオリジナルの容器を作るよりも安上がりになります。
輸送もJAや市場の大量流通の長距離トラックなどを使えるので、農家が個別に宅配便を手配するよりも安くなります。
イチゴは日持ちがしない農作物です。
そのため、輸送頻度が多くなります。
例えば、カボチャやコメなら貯蔵しておいて、一度に大量に運べます。
しかし、イチゴは毎日少しずつ100回以上も運ぶ必要があります。
そのため、輸送コストは重要です。
ただし、イチゴはキロ単価が高いので、送料負けにしくい特徴があります。
「贈答用イチゴ」などの高単価商品は、個別配送も可能です。
メリット3.JAに営業や価格交渉、顧客対応を任せられ生産に集中できる
JAに出荷する場合は、JAの担当者にバイヤーとの交渉や営業活動、クレーム対応などを任せることができます。
これを農家が個別にすると、時間が取られて、ストレスを感じて大変です。
販売担当者を1名雇ったり、園主が対応する必要があります。
人を雇うとその採用や教育、マネジメントが必要で、自分で全部やると栽培管理に手が回らなくなります。
JAに出荷すれば、その業務を任せられるので、生産に集中できます。
これが、営業職に向いていない人、他人と話すことや交渉が苦手な人にJA出荷をおすすめする理由です。
また、中にはJAが運営する「イチゴの共同選果場」がある地域もあります。
その場合、収穫したイチゴの選別やパック詰め作業もJAに委託できます。
農家はイチゴの栽培と収穫だけに集中できます。
デメリット4.市場に出荷されたりJAが契約出荷するので価格決定権はない
イチゴをJAに出荷した場合、多くのイチゴは青果市場の大量流通を経由して、スーパーなどに出荷されます。
イチゴ農家→JA→市場の荷受け業者→仲卸業者→スーパー→消費者という流れです。
この場合、市場卸売価格により、イチゴの買取価格が決まります。
また、JAが青果市場を通さずに、仲卸やスーパーなどに契約出荷する場合もあります。
その場合、JAと出荷先のバイヤーが交渉して、イチゴの買取価格が決まります。
どちらにしても、イチゴ農家個人が価格を決めることはできません。
販売に関しては、イチゴ農家の代わりにJAが担当するからです。
自分のイチゴの値段は自分で決めたい人には、JA出荷をおすすめしない理由です。
デメリット5.JAの部会で決めた出荷基準やルールに従う必要がある
JAにはイチゴ部会などの団体があり、イチゴ農家はそこに所属します。
その部会で、イチゴの出荷基準やパッキングの仕方などいろんなルールを決めます。
たくさんのイチゴ農家の集まりなので、ルールを決めないと品質などがバラバラになってしまうからです。
例えば、イチゴを収穫するときの色味、A品として出荷して良い見た目、Lサイズの重量などです。
イチゴ農家個人が何か変えたいことがあっても、イチゴ部会のルールとしてダメであれば変えられません。
自分でイチゴの出荷ルールを決めたい人には、JA出荷をおすすめしない理由です。
デメリット6.JAで産地化するので農園名やイチゴをブランド化できない
イチゴ農家の中には、自分の農園やイチゴをブランド化したいと考える人もいます。
しかし、JAに出荷する場合は、JAとしてその地域を産地化するので、個人の農園名やイチゴをブランド化はできません。
ただし、自分の農園やイチゴをブランド化させることは難しいです。
日本中でイチゴや農園をブランド化させたいと考えている人が多く、ブランドが乱立しているためです。
ブランド化のためには、お金や労働時間、アイデアが必要です。
自分の農園をブランド化させたい人には、JA出荷はおすすめしない理由です。
まとめ
イチゴの生産に集中したい人は、JA出荷がおすすめです。
イチゴの販売も自分でしたい人、自分でできる人は、JA出荷はおすすめしません。
他にも役立つ記事がたくさんあるので、ぜひ読んでみてください。
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