
「イチゴ用の環境モニタリング装置がほしいけど、どれが良いかな?」と悩んでいませんか?
- いちごハウスの温度や湿度、二酸化炭素、日射量を測定したい
- いちごハウスの環境制御を勘や経験に頼りたくない
- いちご栽培をデータ化して再現性を高くしたい
- 環境モニタリング装置の本体価格の目安を知りたい
- 環境モニタリング装置のランニングコストの目安を知りたい
- できるだけ低コストで温度や湿度、二酸化炭素を測定したい
このような気持ちの方は、ぜひ最後までお読みください。
この記事を最後まで読むと、イチゴ栽培に向いた環境モニタリング装置を網羅的に知ることができます。
いちご栽培に使える環境モニタリング装置
まずは、いちご栽培に使える環境モニタリング装置を紹介します。
初期費用やランニングコストについても、目安となる価格を紹介します。
株式会社IT工房Zのあぐりログ
『あぐりログ』は、スマホ/PCでカンタンに始められる温室向け環境モニタリングサービス。
専用機器「ログBOX」をハウス内に吊り下げ、雨水がかからない場所の100V電源につなぐだけで、約5分で回線接続して計測・記録を開始します。
基本は温度・湿度・CO₂を監視し、日射、地温、土壌EC、pF、排液量などのオプションセンサーにも対応。
画面はグラフ中心で見やすく、閾値超過/未満時はメールでアラート通知。
ユーザー同士のフォロー・招待でデータ共有(グラフ重ね表示)もでき、ユーザーフォーラムで活用法やトラブル対応の知見を共有できます。
全国で稼働数1500台超。
複数台導入で年間利用料の割引も案内されています。
参考URL:https://itkobo-z.jp/agrilog
あぐりログは初期投資が100,000円程度。
あぐりログは年間利用料が30,000円程度。
ルートレック・ネットワークスのゼロアグリ
ゼロアグリは、生産者の「神経・頭脳・手」を代替することを掲げる、施設園芸向けのAI潅水施肥システムです。
作物が1日に要求する潅水量(蒸散量)を計算し、少量多頻度で自動給液することで、人手では難しい精度の水やり・肥料やりを実現します。
潅水・施肥・計測モニタリング・アラートを核に、日射や土壌情報、供給量を自動記録して共有でき、潅水異常はLINEでリアルタイム通知します。
専任担当のサポートや、Lite/スタンダード/Plusのモデルも用意されています。
土耕・隔離培地に対応し、トマトやイチゴ等で全国46都道府県、400台以上の導入実績があります(露地・水耕は非対応)。
購入・リースのプランもあります。
他の装置との違いは、養液システムという点です。
参考URL:https://www.zero-agri.jp/about/
ゼロアグリの本体価格は、2,000,000円程度。
ゼロアグリのクラウド利用料は、120,000円程度。
Arsproutのアルスプラウト
Arsprout(アルスプラウト)は、複合環境制御システムとIoTクラウドサービスを中核に、スマート農業を実現するための製品・サービス群(登録商標)です。
高機能でありながら中小規模の生産現場にも導入しやすい価格を目指しています。
Arsproutクラウドは、圃場のセンサーや制御機器データをインターネット経由で蓄積・監視・分析し、PCやスマホから遠隔アクセスできます。
外部クラウド連携(気象予報・市場データ等の取り込み)や、パートナー企業の環境制御機器との連携にも対応します。
さらに、Raspberry Pi上で動作する「Arsprout Pi」やDIYキット、電源のない屋外でも使えるLPWA電池式センサー「Arsprout Air」も提供しています。
アルスプラウトは機器をDIYで自作する点が特徴です。
参考URL:https://www.arsprout.co.jp/
アルスプラウトの本体価格は、150,000円程度。
アルスプラウトクラウドはノード数4で、月額2,750円。
この動画でもアルスプラウトを少し紹介しています。
渡辺パイプのウルトラエースTシリーズ
ウルトラエースTシリーズは、渡辺パイプのビニールハウス向け環境制御装置です。
ハウス内の換気・カーテン・暖房・ミスト・CO₂などの設備制御に加え、灌水(最大6系統)も同一機で制御でき、温度・湿度・CO₂濃度・日射量・土壌水分量などのセンサーデータを収集してクラウドへ蓄積します。
PCやスマホからデータ閲覧や遠隔操作が可能で、ハウス規模に合わせてT-300(300坪)/T-600(600坪)/T-900(900坪)を選べます。
渡辺パイプさんといえば、ビニールハウス業界の最大手ですね。
参考URL:https://www.sedia-green.co.jp/product/facility/utat.html
ウルトラエースTと各種センサーで、2,000,000円程度。
ウルトラネットは通年使用で年間一括払いの場合、37,950円。
farmoのファーモ
ハウスファーモは、ハウス内の気温・湿度・照度・CO₂濃度などを5分間隔で計測し、スマホアプリで「今」の状態をいつでも確認できる環境センサーです。
地中温度・地中湿度・土壌水分/EC・生長点温度・飽差(VPD)などにも対応し、変化はグラフで把握できます。
条件設定で異常時はプッシュ通知します。
データはクラウドに蓄積され、家族や仲間、指導員とも共有でき、複数棟も1つのアプリでまとめて管理できます。
設置は、通信機を自宅ネット回線に接続し、本体をハウスに置いてID登録するだけ。
太陽光発電で24時間稼働し配線工事不要です。
月額料金は基本0円(環境により通信モジュール貸出あり)で、作物に合わせた8タイプを用意します。
いろんな野菜向けのバージョンがあり、いちご向けのファーモもあります。
参考URL:https://farmo.info/product_house/
ハウスファーモEタイプは148,500円。
通信エリア外で必要なファーモアンテナ・ミニは59,400円。
セラクのみどりモニタ
「みどりモニタ」は、圃場・ハウスの環境を自動で計測・記録し、離れた場所からスマホ/PC(Apple Watch含む)で確認できる圃場モニタリングシステムです。
みどりボックス1台で無線/有線あわせて最大36センサーを接続でき、温度・湿度/飽差・日射量・カメラ・CO₂・土壌水分/温度・土壌EC・水位・風速/風向などを用途に応じて組み合わせます。
データはクラウドに蓄積され、故障時も消えにくい設計です。
さらに「みどりスイッチ」等で既設制御盤のクラウド化や、灌水・CO₂施肥・換気などの遠隔制御にもつなげられます。
参考URL:https://info.midori-cloud.net/production/monitor/
イチゴのハウス栽培の導入事例の費用は、390,000円〜。
クラウドサービス利用料が月額2,508円/台。
グリーンのe-kakashi
e-kakashiのセンサーネットワークは、露地・ハウスの環境データを「電源工事なし」で収集する仕組みです。
東京エレクトロン デバイス製のゲートウェイ(ソーラーパネル+充電池内蔵)が携帯電話網に直結し、電池を入れてスイッチを入れるだけで運用できます。
温湿度、土壌温度・体積含水率・EC、水深、日射、CO₂など最大4種類のセンサーを接続でき、10分ごとに計測、概ね1時間ごとに送信(間隔変更可)。
クラウドから計測間隔変更やFW更新などのリモート管理にも対応します。
参考URL:https://www.e-kakashi.com/service/sensor-network
施設園芸セットの価格は212,960円。
アグロインフォのThinking Farm
Thinking Farmは、クラウド型の農業情報サービスで、環境データと植物生理モデルを用いて純光合成速度・純光合成最適温度・蒸散速度・日平均/昼夜平均気温などの生育パラメータを計算します。
スマホ最適化されたUIで推移を把握でき、時間軸変更や表示カスタマイズ、過去データのダウンロードにも対応します。
さらに、1日2回の環境レポート(平均気温・純光合成量・蒸散量・天気予報等をメール通知)や、栽培環境シミュレーター(光合成/蒸散、暖冷房負荷、飽差・湿度、理論日射、日の出入時刻の計算)を提供し、アラーム/リアルタイム診断も追加予定です。
参考URL:https://www.agroinfo.co.jp/thinking-farm/
本体価格は248,000円〜。
この動画でもThinkingFarmを少し紹介しています。
イノチオアグリのエアロビート
AERO BEAT(エアロビート)は、イノチオが生産者目線で開発した施設園芸向けの環境制御システムです。
環境制御とモニタリングを一体化し、本体と管理用PC1台で最大10区画/最大10棟までまとめて管理できます。
室内温度・湿度(飽差/露点などへ換算)・CO₂、土壌水分/EC、培地重量、灌水量・排液量に加え、外気温湿度・日射・風向風速・降雨なども記録します。
アラームメール、日誌・カレンダー、スマホ/PCからの遠隔監視・設定変更にも対応します。
機能を減らしたエアロビート・ミニもあります。
エアロビートは、イノチオアグリの養液システムの「アクアビート」などの名称シリーズです。
参考URL:https://inochio.co.jp/products/cultivation-systems/aerobeat/
エアロビートの価格は2,250,000円〜。
エアロビート・ミニの価格は550,000円〜。
この動画では養液システムのアクアビートを少し紹介しています。
誠和のプロファインダー
プロファインダーは、ハウス内の環境因子(温度・湿度・CO₂・日射量)を1分間隔で測定し、グラフ表示で変化を視覚的に把握できる環境測定装置(測定器+ソフト)です。
測定データから平均気温、積算気温、積算日射量、培地温度、絶対湿度、飽差、露点なども算出でき、データはPCへ記録してCSVで取り出せます。
別途「通信ボックス」とクラウド加入で、スマホ/タブレットから遠隔確認も可能です(電源は単相AC100V、CO₂は0〜5,000ppm、日射量は0〜1,500W/㎡の範囲)。
プロファイダーは環境モニタリング装置の老舗というか、歴史がある装置です。
参考URL:https://www.seiwa-ltd.jp/product/1278/
プロファイダーは本体価格が272,800円程度。
クラウドサービス利用料が年に33,000円程度。
販売を終了した環境モニタリング装置2個
すでに販売を終了した環境モニタリング装置を紹介します。
環境モニタリング装置の会社はたくさんありますが、競争が激しいのでサービスを停止してしまう事例もあります。
サービスが停止すると、修理やアフターサービスが受けられなくなります。
センスプラウト
2024年3月31日に全製品の販売を終了しました。
センスプラウトは東京大学発のスタートアップ企業です。
2020年度 研究開発型スタートアップ支援事業にも採択されていました。
参考URL:https://sensprout.com/
プランテクト
2025年6月3日にハードウェアの販売を終了しました。
環境モニタリングおよび病害予測機能サービスは、2026年7月31日に終了します。
野菜の病気を予測するというコンセプトが画期的でしたね。
参考URL:https://cropscience.bayer.jp/ja/home/plantect/
【有料note】格安データロガーの作り方
ビニールハウスの温度と湿度、二酸化炭素を測定できるデータロガーの作り方を紹介します。
2万円程度でできるので格安です!
ぜひnoteを読んで作ってみてください。
→https://note.com/ichigotech/n/n4c768438e3aa

まとめ
今回はイチゴ栽培に使える環境モニタリング装置を紹介しました。
ビニールハウス内の温度や湿度、二酸化炭素濃度、日射量などを測定して、環境制御に生かしましょう。
こんなお悩みはありませんか?
イチゴビジネスに新規参入したいけど…
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イチゴ農園の栽培や経営を改善したい
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