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いちごの高設栽培について興味がある人向けに、いちごの高設栽培について説明します。

  • いちごの高設栽培の種類と選び方は?
  • いちごの高設栽培のメリットとデメリットは?
  • いちごの高設栽培の10aの栽培株数や収穫量は?
  • いちごの高設ベンチの価格は?
  • 中古の高設ベンチは使える?

このような疑問がある人はぜひ最後までお読みください。

いちごの高設栽培とは?

まずはいちごの高設栽培について基本情報を紹介します。

いちごの土耕栽培と高設栽培の比較

いちごの土耕栽培と高設栽培の比較をしてみました。

栽培方法土の種類いちごの高さ作業性初期投資額
土耕栽培地面の土膝の位置腰や膝を曲げて辛い安い
高設栽培購入した培地胸の位置立ったまま作業できて楽高い

いちごの土耕栽培

いちごの土耕栽培は、地面の土を使って栽培する栽培方法です。

発泡スチロール箱やプランター、防根シートなどの栽培槽は使いません。

土耕栽培は昔ながらの栽培方法で、元々はいちご栽培といえば土耕栽培でした。

今でも日本では高設栽培よりも土耕栽培の方が栽培面積が広く、一般的な栽培方法です。

いちごの実が膝くらいの高さにできるので、収穫するときに腰や膝を曲げる必要があり、作業姿勢は辛いです。

高設ベンチや栽培槽が不要なので、初期投資額は小さくなります。

いちごの高設栽培

いちごの高設栽培は、発泡スチロール箱やプランター、防根シートなどの栽培槽を使う栽培方法です。

ハウスパイプなどを組み立てて高設ベンチを作り、地面からの高さが100cmほどの高さで栽培します。

高設栽培は日本だけではなく海外でもありますが、日本でも海外でも土耕栽培の方が面積は大きいです。

いちごの実が胸くらいの高さにできるので、収穫するときは立ったまま収穫でき、作業姿勢が楽です。

高設ベンチや栽培槽が必要で、養液システムも使うことが多いので、初期投資額は大きくなります。

いちごの養液栽培と水耕栽培

いちごの高設栽培を説明する上で、養液栽培や水耕栽培についても説明する必要があるので説明します。

いちごの養液栽培の固形培地耕

高設栽培で主にされている栽培は、養液栽培の固形培地耕です。

養液栽培とは、地面の土とは隔離された栽培槽で、液体肥料を流して栽培する栽培方法のことです。

その養液栽培の中で、固形培地を使用して栽培することを固形培地耕と言います。

いちごの高設栽培では、ピートモスやヤシガラ、ロックウールなどの固形培地を使うので、養液栽培の固形培地耕です。

いちごの水耕栽培はほとんどない

水耕栽培とは、養液栽培の一種で固形培地を使わない栽培のことです。

固形培地を使わないので、栽培槽には液体肥料が流れていて、そこにいちごの根が固定されずに生えています。

高設栽培のいちご農園で「うちの農園は水耕栽培をしています」と謳っている農園がありますが、本当の水耕栽培ではないことが多いです。

高設栽培で固形培地を使わずに水耕栽培をしている農園も中にはありますが、非常に数が少なくほとんどありません。

唯一あるのは、完全閉鎖型の植物工場です。

完全閉鎖型の植物工場では水耕栽培が多いです。

養液栽培と水耕栽培の違い

養液栽培と水耕栽培の違いはこちらの動画で解説しています。

日本と海外のいちごの高設ベンチ

日本と海外の高設ベンチを比較してみました。

地域によって高設ベンチに違いがあります。

地域ベンチの固定方式ベンチの材料高さ作業性の重要視
日本地面に固定ハウスパイプ90〜110cmほど栽培管理
東南アジア地面に固定ハウスパイプ
竹、木材
90〜110cmほど栽培管理
欧米ハウスの天井から吊り下げハウスパイプ
鉄パイプ
チェーン
120〜150cmほど収穫

いちごの高設ベンチの種類とメーカー選び方

次にいちごの高設ベンチの種類とメーカー、選び方を紹介します。

いちごの高設ベンチの架台の種類

いちごの高設ベンチの架台には以下のような種類があります。

最も一般的なのは1段式の高設ベンチですが、他にもいろんな種類があります。

ジャンル種類特徴
通常1段式最も一般的な高設ベンチ
多段式2段式上下に2段の高設ベンチ
多段式ひな壇式高さが異なる2列か3列の高設ベンチ
多列式シーソー式2列の高設ベンチがシーソーのように上下する
多列式2列式2列の高設ベンチが平行して固定されている
移動式レーン移動高設ベンチが横に移動する
移動式栽培槽移動式栽培槽がレーンに沿って移動する
移動式車輪付き高設ベンチに車輪が付いている
吊り下げ式吊り下げ式ハウスの骨組みから高設ベンチが吊り下げられている
分解式分解式高設ベンチを毎年分解して組み立て直す

いちごの高設ベンチの栽培槽の種類

いちごの高設ベンチの栽培槽には以下のような種類があります。

大きく分けると6株程度ずつを1つの栽培槽に植える個別式と、高設ベンチ1列を1つの栽培槽にする連結式があります。

ジャンル種類特徴
個別式プランタープランターを高設ベンチの上に並べる
個別式発泡スチロール製の箱発泡スチロール製の箱を高設ベンチの上に並べる
個別式ポットポットを高設ベンチの上に並べる
連結式発泡スチロール製の容器発泡スチロール製の容器を高設ベンチに設置する
連結式シートシートを高設ベンチに設置する
連結式トタン板トタン板を高設ベンチに設置する

いちごの高設栽培の培地の種類

いちごの高設栽培の培地には以下のような種類があります。

昔はロックウールやピートモスが多かったですが最近は減ってきて、代わりにヤシガラなどの他の培地が増えてきました。

ジャンル培地特徴
単一培地ロックウール廃棄にコストがかかる
単一培地ピートモス採掘資源が減少している
pH調整が必要
単一培地ヤシガラ東南アジアやインド、スリランカなどから輸入している
単一培地杉皮日本国内で製造できる
単一培地松皮海外で人気
単一培地もみ殻安価に入手できる
単一培地木質粉末日本国内で製造できる
混合培地培養土メーカーごとに性質や価格が異なる

いちごの高設ベンチのメーカー

いちごの高設ベンチを製造販売するメーカーには以下のようなメーカーがあります。

他にももっとたくさんの高設ベンチの商品があります。

企業名商品名URL
イノチオアグリストロベリーハイポhttps://inochio.co.jp/products/cultivation-systems/strawberry-hipo
トヨタネイチゴ高設栽培システムhttps://www.toyotane.co.jp/products/001705.html
ジャットジャット式いちご高設栽培システムhttps://jaht.co.jp/cultivation_system/
渡辺パイプガイアイチゴK
ガイアイチゴKハンギング
ガイアイチゴの森
https://www.sedia-green.co.jp/product/gaia/ichigok.html
東罐興産トーカン 実楽(みらく)るベッドhttps://tokan.co.jp/tokankousan/products/mirakurubed/
誠和いちごステーションhttps://www.seiwa-ltd.jp/product/1362/
サンポリらくラック
多段式らくラック
スライドらくラック
スライドらくラック ドリーム10
https://www.sunpoly.jp/products/products-contents/rakurakku/
浜商事イチゴ専用栽培システムhttps://agr-hama.wixsite.com/website/blank-3
大仙リフティング式イチゴ栽培システムhttps://www.daisen.co.jp/greenhouse/materials/

いちごの高設ベンチの選び方

いちごの高設ベンチを選び方を紹介します。

事業計画から決める

いちごの高設ベンチを選ぶときは、まずは事業計画を作成しましょう。

事業計画によって向いている高設ベンチと向いていない高設ベンチがあります。

予算額と初期投資額から決める

予算が決まっている場合は、初期投資額によっても高設ベンチが決まります。

初期投資額が高額な高設ベンチと低額の高設ベンチがあるからです。

地域での実績から決める

いちごを栽培する地域で実績がある高設ベンチを選ぶ人もいます。

近所のいちご農家が使っている高設ベンチは導入するときの心理的なハードルが低くなります。

サポート体制から決める

高設ベンチのメーカーや販売店のサポート体制で決める場合もあります。

販売店や施工工事をした業者が近所にあったり、サポートが素早いと安心感があります。

いちごの高設栽培のメリット・デメリット

次にいちごの高設栽培のメリットとデメリットを紹介します。

いちごの高設栽培のメリット

いちごの高設栽培のメリットはこのようなものがあります。

  1. 立ったまま作業ができて肉体的に楽
  2. 作業が肉体的に楽なので、パート雇用を募集したときに人が集まりやすい
  3. 地面から隔離できるので地面の性質に左右されない
  4. 土作りが不要なので1年目から良い栽培ができる
  5. 養液栽培との相性が良い
  6. マニュアル化や自動化しにくい
  7. 地面の土と隔離しているので秋と春に高温になりにくい
  8. 地面の土と離れているので実に土がつきにくく清潔感がある
  9. 清潔感があるのでいちご狩りでお客様から人気
  10. 地面が平らなので車椅子やベビーカーでもいちご狩りが楽しめる

いちごの高設栽培のデメリット

いちごの高設栽培のデメリットはこのようなものがあります。

  1. 初期投資額が大きいので資金が必要
  2. 初期投資額が大きいので利益が小さくなる
  3. 高設ベンチの架台や栽培槽、培地の種類が多すぎて、自分の農園に最適な高設栽培システムを選ぶことが困難
  4. 培地の入れ替えをするときは重労働
  5. イチゴの植え替えで培地が減るので毎年補充が必要
  6. 有機質の培地は少しずつ分解されるので途中で交換が必要
  7. 高設ベンチの架台や栽培槽は経年劣化するので途中で交換が必要
  8. 巨大な地震や地盤沈下、大雨による浸水などで高設ベンチや養液システムが被害を受ける可能性がある
  9. 地面の土と離れているので、冬に培地の温度が低くなりやすい
  10. 地面の土に有機質の土壌改良材や肥料を混ぜ込まないので、有機物の分解による二酸化炭素が発生しない

高設栽培のメリット・デメリットを動画で解説

高設栽培のメリットとデメリットをこちらの動画で解説しています。

いちごの高設栽培の10a栽培株数と収穫量、価格

いちごの高設栽培の10a栽培株数と収穫量、価格を紹介します。

10aとは1,000㎡(1反)のことで、およそ300坪の面積です。

いちご栽培では10aを一つの単位として使用します。

いちごの高設栽培の10a栽培株数

10aの栽培株数は土耕栽培ですと8,000株程度、高設栽培ですと6,500株程度です。

定植株数が多い高設栽培の場合は、7,500〜12,000株程度です。

栽培の種類10aの栽培株数
一般的な土耕栽培8,000株
一般的な高設栽培1段式6,500株
定植株数が多い高設栽培2段式
ひな壇式
2列式
移動式
7,500〜12,000株

いちごの高設栽培の10a収穫量

いちごの高設栽培の10aの収穫量は、3,250kg程度です。

この収穫量はいちごの全国平均の10aの収穫量と一致しています(3,200kg程度)。

土耕栽培や定植株数が多い高設栽培の場合には、一般的な高設栽培よりも10aの収穫量が多い場合が多いです。

栽培の種類1株の収穫量10aの株数10aの収穫量
土耕栽培0.5kg8,000株4,000kg
一般的な高設栽培0.5kg6,500株3,250kg
定植株数が多い高設栽培0.4kg10,000株4,000kg

いちごの高設ベンチの価格

いちごの高設ベンチの価格は、10aあたり500〜1,500万円程度です。

この金額は施工費込みです。

ベンチの種類10aあたりの価格(施工費込み)
安価な高設ベンチ一式500万円
一般的な高設ベンチ一式900万円
高価な高設ベンチ一式1,500万円

中古の高設ベンチの長所・短所

次に中古の高設ベンチの長所と短所を紹介します。

いちごの高設ベンチは中古で購入できることもあります。

中古の高設ベンチの長所

中古の高設ベンチの長所はこちらです。

  1. 新品よりも価格が安い
  2. 使えない部分だけ買い足せば十分使える

中古の高設ベンチの短所

中古の高設ベンチの短所はこちらです。

  1. 鉄が錆びて耐用年数が短いことが多い
  2. プラスチックや発泡スチロールが劣化してすぐに壊れることがある
  3. 鉄パイプが錆びて固定器具がはまらないことがある
  4. 鉄パイプが錆びて切断しないと使えない
  5. 栽培槽に病原菌が付着していて病気が広がるリスクがある
  6. 補助金が使えないことが多い
  7. 耐用年数が短く新品を買った方が逆に安い場合がある

いちごの高設栽培の基礎知識を動画で解説

いちごの高設栽培の基礎知識を動画で解説しています。

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いちごの高設栽培情報まとめ

今回はいちごの高設栽培についてご紹介しました。

いちごの高設栽培をしたい人は参考にしてみてください。

高設ベンチの商品開発と設計支援

弊社ではいちごの高設システムの製造販売をしているメーカーに対して、商品開発の支援をしています。

また、オリジナルの高設ベンチを作成したい生産者に対して、高設ベンチの設計や施工を支援しています。

ご契約をご希望の方はお問い合わせよりご連絡ください。

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