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「農業経営の目的と特徴は何ですか?」

あなたは、この質問に答えられますか?

もし、答えられないのであれば、ぜひこの記事を最後までお読みください。

農業経営の基本を理解することは、農業経営者や就農を目指す人にとって大切なことです。

この記事では、農業ビジネスの基礎について解説します。

農業経営とは

農業経営とは、農作物の生産と販売を通じて、効率的かつ持続可能な方法で収益を生み出すプロセスです。

一言で言えば、農作物を育てて売って利益を生み続ける営みです。

農業経営と家庭菜園の違い

農作物を育てるだけではない点が、趣味の家庭菜園との違いです。

項目農業家庭菜園
栽培するする
販売するしない
目的農作物を販売し利益を出すこと家庭内で農作物を食べること

農業経営とは、あくまでもビジネス。

収益(お金)を生む行為なのです。

畜産業も農業

農業経営には、作物の栽培だけではなく、鶏や豚、牛などの畜産も含むことがあります。

この記事では畜産業は扱わず、植物を栽培する農業に的を絞って説明します。

林業や漁業も含めて一次産業

林業や漁業も含めて、「一次産業」という言い方もします。

ちなみに、建築業や製造業が「二次産業」です。

農業経営の社会的重要性

食料自給率の向上、地方経済の活性化、景観保全といった観点から、効率的な農業経営がますます重要になっています。

持続可能な農業は、地球温暖化といった環境問題への対策にも寄与します。

食料自給率の向上

農林水産省によると、日本の食料自給率は38%です。

日本の食料自給率は、38%、カナダ266%、オーストラリア200%、アメリカ132%、フランス125%、ドイツ86%、イギリス65%、イタリア60%、スイス51% となっており、我が国の食料自給率(カロリーベース)は先進国の中で最低の水準となっています。

https://www.maff.go.jp/kanto/kids/future/selfsupport.html

諸外国と比較すると、食料自給率が低いです。

そのため、農業の発展に注力する必要があると言われています。

ただし、注意点もあります。

カロリーベースの食料自給率に意味はない

そもそも、カロリーベースで食料自給率を計算することに意味はなく、そんな計算をしている国は日本くらいです。

なぜ、そんなことをしているかというと、農林水産省の予算確保のためと言われています。

カロリーベースの食料自給率を上げるためには、レタスなどのカロリーが低い野菜を育てる意味はありません。

菜種油用の菜種などの高カロリーな農作物だけを育てるべきです。

地方経済の活性化

農業が盛んな地域は北海道や東北、四国、九州などの地方です。

特に北海道や九州の農作物の生産量が多く、東京などの都市部の食料は地方の農業に依存しています。

理由は都市部では農業をしていないが、人口が多く食料が必要だからです。

逆に地方の経済は、農業以外の産業が少なく、農業が占める割合が多くなります。

そのため、地方経済を活性化するためには、農業の活性化が欠かせません。

農業の衰退=地方経済の衰退なのです。

耕作放棄地や荒廃農地をなくし景観保全

農業を維持することは景観保全に繋がります。

「耕作放棄地」という言葉を聞いたことがあると思います。

農作物の生産をやめて、利用されなくなった農地のことです。

さらにひどくなると「荒廃農地」といわれます。

荒廃農地は雑草や雑木が生えて、農業ができなくなります。

耕作放棄地や荒廃農地が増えると、田畑が荒れ地になり、田舎の景観が失われます。

例えば、綺麗な棚田が雑草だけになり、整った果樹園が雑木だらけになります。

山と畑の境目がなくなり、シカやサル、クマなどの野生動物が街に出没しやすくなります。

水田の保水力がなくなり、大雨のときに土砂崩れが起きやすくもなります。

持続可能な農業

全世界的にSDGsを掲げ、持続可能な社会の実現を目指しています。

農業にも持続可能な農業経営が求められています。

例えば、以下のような目標があります。

  • 環境負荷が少ない有機栽培の普及
  • 化学合成成分の肥料の使用量減少
  • プラスチック製ごみの減少
  • 野生動物に影響がある農薬の使用量減少
  • 化石燃料の使用量減少
  • 少ない労働力でも継続できる効率的な生産技術

農業経営のビジネスモデルの種類

次に農薬経営のビジネスモデルの種類を紹介します。

農協経由の市場出荷型農業

最も一般的なのは、農作物を農協経由で市場に出荷するビジネスモデルです。

これが最も歴史があり、昔から現代まで続いています。

直販農業

直販農業とは、農協や市場などの中間流通業者を通さずに、消費者へ直接農作物を販売するビジネスモデルです。

インターネットやスマートフォン、ネット販売の普及に伴い、直接販売する農園が増えています。

有機農業

有機農業とは、有機JASの認証を取得し、有機栽培の農作物を生産販売するビジネスモデルです。

オーガニック農作物の需要に応えています。

都市近郊農業

都市近郊農業とは、東京などの都市に近い場所で営まれている農業です。

レタスなどの鮮度が重要な葉物野菜や、いちご狩りなどの観光農園が人気です。

大規模農業

大規模農業とは、地方の広大な土地を生かして広い面積で営まれている農業です。

例えば、北海道や九州で多いビジネスモデルです。

施設園芸

施設園芸とは、ビニールハウスを使って野菜や果物を生産するビジネスモデルです。

ビニールハウスのコストが増えますが、生産性が向上し、収量や品質が安定します。

観光農園

観光農園とは、いちご狩りやブルーベリー狩りのように、収穫体験などを行うビジネスモデルです。

みかん狩り、りんご狩り、ぶどう狩りのように果物が人気です。

輸出農業

輸出農業は、農作物を輸出することを前提にして、生産するビジネスモデルです。

サツマイモやイチゴ、ブドウ(シャインマスカット)が人気です。

植物工場

植物工場は、建物の中でLEDやエアコンを使って農作物を生産するビジネスモデルです。

レタスやベビーリーフ、イチゴが人気です。

成功する農業経営の事業構築ステップ

成功する農業経営の事業構築ステップを紹介します。

ビジネスモデルの検討

まずはビジネスモデルの検討をしましょう。

農作物を誰にどのように販売するのかを決めましょう。

農作物の種類の検討

農作物の種類を決めましょう。

  • 水稲や麦などの主食作物
  • トマトやピーマンなどの果菜類
  • ホウレンソウやキャベツなどの葉菜類
  • ジャガイモやナガイモなどの根菜類
  • ブドウやリンゴなどの果樹

事業戦略の考案

継続的に利益を出せる事業戦略を考案しましょう。

市場や競合の分析が重要です。

事業計画の作成

具体的な事業計画を作りましょう。

資金繰りや販売、栽培、組織化などの計画を練ります。

資金調達

銀行などから資金調達をしましょう。

自己資金で農業経営をスタートさせる場合には、予算計画を立てましょう。

農地の取得

計画が決まったら、それに合った農地を取得しましょう。

農地は個人でも法人でも借りたり買ったりできます。

しかし、ビルやマンションなどの不動産と違って、条件が厳しく面倒です。

農村独特の閉鎖的なムラ社会も、農地を取得するときの壁になります。

設備投資

ビニールハウスや軽トラックなどの設備投資をしましょう。

設備投資にお金を使いすぎると利益が出せませんが、ケチると生産性が低下します。

農業経営を支援する補助金

次に農業経営を支援する補助金を紹介します。

新規就農者向けの補助金

個人で新規就農したい人向けの補助金があります。

農林水産省の補助金が手厚いので、農林水産省の補助金を使いましょう。

こちらの記事にいちご農家向けの情報がまとまっているので、参考にしてみてください。

いちご農家になるための新規就農の研修・修行はどこがおすすめ?【年数・選択肢・補助金】

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すでに経営開始済みの農園向けの補助金

すでに経営開始済みの農園向けの補助金もあります。

農林水産省や経済産業省の補助金が使いやすく、おすすめです。

都道府県や市町村ごとの補助金もあります。

テクノロジーを活用したスマート農業

最近では、ドローンやAI、ビッグデータの活用が農業の効率化と収益向上に寄与しています。

ドローンで農薬散布

小さなヘリコプターのようなドローンで、農薬散布をできます。

主に露地栽培の主食作物や野菜の農薬散布に使われています。

GPS付きトラクターの無人自動運転

GPSが付いたトラクターで無人の自動運転ができます。

主に北海道や九州などの大規模農業で活用されています。

AIで自動潅水

AIで自動潅水をする装置も販売されています。

プログラムではなく、AIが水やりの判断をしています。

自動収穫ロボット

トマトやキュウリ、イチゴなどの収穫を自動的に行う収穫ロボットもあります。

主に夜間などの人間が作業をできない時間帯に、収穫の一部を実行します。

農業経営のリスク管理

次に、農業経営のリスク紹介します。

気候変動や病害虫の発生など、予測不能なリスクに備えるための戦略が不可欠です。

地球温暖化・気候変動

まず、地球温暖化や気候変動の影響が甚大です。

現在、地球全体の気温が急上昇しており、日本の気温も上がっています。

東京では夏の最高気温が35〜40℃まで高くなりました。

線状降水帯により短時間で爆発的な降水も発生しています。

気温や降水量の変化は、農作物の収量や品質に大きな影響を与えます。

例えば、クリスマスにイチゴが品不足になっており、その原因は「秋の気温上昇」です。

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病気や害虫の増加

気候変動や海外からの船舶乗り入れなどにより、元々日本に生息していなかった病気や害虫が増えています。

例えば、サツマイモの基腐病、トマトのトマトキバガが問題になっています。

また、農薬を使用することで薬剤抵抗性を持つ病気や害虫も増えており、農薬が効きにくくなっています。

為替変動(円安)

2024年は円安が急激に進行しており、ドルに対して円の価値が下がっています。

その影響で、海外から輸入している鉄や資材の価格が高騰しています。

ビニールハウス、化成肥料、プラスチック製資材など農業資材の多くは輸入品に頼っているので、経費が増加しています。

少子高齢化による労働力不足

農業は地方で盛んですが、地方は少子高齢化で人手不足に陥っています。

最低賃金でアルバイトを募集しても、人が集まりません。

そのため、ベトナム人などの技能実習生が日本の農業を支えています。

コロナ禍のような移動抑制

コロナ禍のような移動抑制が起きると、農業にも影響します。

例えば、いちご狩りのような観光農園が開業できません。

居酒屋やレストランで使われるエディブルフラワーやツマ物が売れなくなります。

インバウンド観光客が消費している高級果物の消費が減ります。

まとめ:農業経営の基本

今回は農業経営の基本を解説しました。

現代の農家は、「農業経営者」になることを求められています。

しかし、農家の何%が農業経営者になれているでしょうか?

農業経営者を目指している方は、ぜひ他の記事も読んでみてください。

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