いちご栽培の年間スケジュールを知りたい人のために、育苗から出荷までの年間スケジュールを説明します。

  • 春はどんな作業があるの?
  • 夏はどんな作業があるの?
  • 秋はどんな作業があるの?
  • 冬はどんな作業があるの?
  • 何月が忙しいの?

このような疑問がある人はぜひ最後までお読みください。

いちごの促成栽培の年間スケジュール

まずはいちご栽培の大まかな年間スケジュールを説明します。

今回はいちごの促成栽培という作型のスケジュールを紹介します。

促成栽培は、日本のいちご栽培の90%以上の割合を占める作型です。

いちごの育苗(苗作り)は4月から8月に行う

いちごは苗を育てて、その苗を植えて育てます。

いちごの育苗は、春から夏(4月から8月)に行います。

いちごの夜冷処理は8月から9月に行う

苗を植え付ける前に夜冷庫に入れる夜冷処理を行う場合があります。

夜冷処理を行うことで花芽分化が早く安定し、初期の収穫量が増えます。

夜冷処理は8月下旬から9月中旬頃に行います。

いちごの苗の定植(植え付け)は9月中下旬に行う

作成したいちごの苗は9月中下旬に植えます。

いちごの苗を植え付ける時期は早すぎても遅すぎてもよくありません。

地域の気候や品種、苗の状態、収穫したいタイミングによって定植時期が変わります。

場合によっては8月下旬から9月上旬に植え付けたり、10月以降に植え付ける場合もあります。

いちごの実の収穫と出荷は11月から5月まで

いちごの実の収穫は11月下旬頃から始まります。

いちごの収穫は5月下旬頃まで続きます。

いちご狩りは1月から5月に営業

いちご狩りは1月から5月までの営業が多いです。

特に春休みがある3月やゴールデンウィークがある5月はいちご狩りが人気です。

いちご農園の春の作業スケジュール

いちご農園の春のスケジュールを説明します。

いちご栽培の3月の作業

3月はいちごの収穫と出荷がとても忙しい月です。

本圃ハウスで収穫と出荷

3月はいちごの収穫のピークです。

収穫量が多いので収穫や選別、出荷などの作業に追われます。

春休みがあり、いちご狩りの来客数が増えます。

いちご栽培の4月の作業

4月はいちごの収穫と出荷が忙しく、さらに苗作りも始まり、とても忙しい月です。

本圃ハウスで収穫と出荷

4月はいちごの収穫量が3月に次いで多い時期です。

収穫と出荷作業に追われます。

いちごの苗作り

4月は苗作りのために親株を植える時期です。

いちご栽培の5月の作業

5月は下旬でいちごの収穫が終わります。

育苗の親株の世話はあります。

6月から忙しさが一気に減るので、最後のひと踏ん張りをする月です。

本圃ハウスで収穫と出荷

5月は収穫量が4月よりも少なくなります。

ゴールデンウィークにはいちご狩りの来客数が急激に増えます。

いちごの苗作り

親株の世話をしますが、あまり手間がかかりません。

病気や害虫の予防のために農薬散布をします。

いちご農園の夏の作業スケジュール

つぎに、いちご農園の夏のスケジュールを紹介します。

いちご栽培の6月の作業

6月は収穫が終わった株の片付けをします。

いちごの苗作りの準備を始めます。

本圃ハウスで収穫株の片付け

5月まで収穫した株を刈り取ったり、引き抜いて捨てます。

いちごの苗作り

親株からランナーを伸ばし始めます。

ランナーが絡まないようにほぐします。

場合よっては6月から苗作りを始めます。

病気や害虫の予防のために農薬散布をします。

いちご栽培の7月の作業

7月は作業が少なく、いちご農家が夏休みが取れる月です。

ただし、苗作りは始まります。

いちごの苗作り

いちごのランナーを育苗ポットに固定して、苗作りを開始します。

もしくはランナーを切断して、育苗ポットに固定して苗作りを開始します。

病気や害虫の予防のために農薬散布をします。

いちご栽培の8月の作業

8月は土壌消毒や苗作りをします。

苗の管理に神経を使いますが、作業時間は少ないです。

本圃ハウスの土壌消毒

本圃ハウスの土壌や培地を消毒します。

太陽熱消毒や土壌消毒剤を使う方法があります。

土壌消毒は2週間ほどで完了します。

いちごの苗作り

7月に作成した苗が元気に育つように、水やりや追肥、葉かきをします。

苗が暑さや病気で枯れないように遮光したり、農薬散布をします。

花芽分化しやすいように肥料を減らします。

花芽分化を早く安定的に起こさせるために、夜冷庫で夜冷処理をします。

病気や害虫の予防のために農薬散布をします。

いちご農家の秋の作業スケジュール

いちご農家の秋のスケジュールを紹介します。

いちご栽培の9月の作業

9月はいちごの苗を植える月です。

苗を植える前後はとても忙しいです。

いちごの苗作り

完成した苗を定植できるように準備します。

葉かきをしたり、農薬の灌注処理をします。

本圃ハウスの定植準備と定植

本圃ハウスの定植準備をします。

土耕栽培では畝立てをします。

高設栽培では培地を高設ベンチに充填します。

9月中下旬に苗を植えます。

いちご栽培の10月の作業

10月はやることが少ないので暇です。

本圃ハウスの管理

苗が根を張って活着するように水やりなどの世話をします。

ビニールマルチを張ります。

病気や害虫対策の農薬散布をします。

10月下旬から花が咲きはじめるので、受粉のためにミツバチやクロマルハナバチの巣箱をハウスの中に設置します。

いちご栽培の11月の作業

ついにいちごの実の収穫が始まります。

本圃ハウスで収穫と出荷

病気や害虫の予防のために農薬散布をします。

早ければ11月中下旬からいちごの収穫が始まります。

病気や害虫対策の農薬散布をします。

いちご農家の冬の作業スケジュール

いちご農家の冬のスケジュールを紹介します。

いちご栽培の12月の作業

12月はいちごの収穫が増えて忙しくなります。

クリスマスや年末年始があり、いちごの需要が増えます。

本圃ハウスで収穫と出荷

12月はいちごの収穫が本格的になります。

大粒のいちごがたくさん収穫できます。

クリスマスがあるので、いちごを買いたいケーキ屋が殺到します。

年末年始にもいちごの需要が増えます。

病気や害虫対策の農薬散布をします。

いちご栽培の1月の作業

いちご狩りが始まり、いちごの旬が始まります。

収穫量は12月よりも少ないことが多いです。

本圃ハウスで収穫と出荷

厳冬期なので収穫量が減ります。

寒さからいちごを守るために加温機が作動するので、燃料代が気になります。

いちご狩りをする場合は開園します。

病気や害虫対策の農薬散布をします。

いちご栽培の2月の作業

2月中旬までが一年で最も寒い時期です。

2月下旬からは春っぽさが始まります。

収穫量は多くないのであまり忙しくないです。

本圃ハウスで収穫と出荷

厳冬期なので収穫量が減ります。

寒すぎていちごの生育や着色が停滞します。

その分、いちごの味は美味しくなります。

寒さからいちごを守るために加温機が作動するので、燃料代が気になります。

病気や害虫対策の農薬散布をします。

弊社代表が一部を執筆した本いちごで稼ぐ!

いちご農園の経営に興味がある人は、弊社代表が一部を執筆した本「いちごで稼ぐ!」をぜひ読んでみてください。

いちご農家の農作業と忙しさまとめ

今回はいちご農家の年間スケジュールを紹介しました。

いちご農家の作業内容や忙しさを知りたい人は参考にしてみてください。

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