
イチゴの高設栽培には、実は3つの種類があると知っていますか?
あなたは何型の高設栽培をしていますか? これからしようとしていますか?
多くの人がイチゴの高設栽培には3つの種類があることを認識しておらず、それぞれの種類の違いを把握していません。
そして、違う種類向けの栽培方法や肥料、資材を誤って使っています。
その結果、無駄な経費がかかり、栽培に失敗しています。とてももったいないです。
そこで今回は、イチゴの高設栽培の3つの種類を解説します。
いちごの土耕栽培と高設栽培

まず、最初は土耕栽培と高設栽培から説明します。
いちごの土耕栽培
土耕栽培とは、地面の土で、畝を作って育てる方法です。
ほとんどの農作物は土耕栽培です。
露地栽培の場合もあれば、ハウス栽培の場合もあります。
ありとあらゆる野菜が土耕栽培されています。
イチゴも最初はすべて土耕栽培でした。
いちごの高設栽培
それに対して高設栽培は、地面とは隔離した栽培槽で育てます。
栽培槽を地面から1mくらいの高さに設置します。
高設ベンチで栽培します。
これは他の野菜では隔離栽培や養液栽培と呼ばれています。
トマト、パプリカ、ピーマン、キュウリなどいろんな野菜が隔離栽培や養液栽培をされています。
違う点は、高さです。
トマトなどは背が高くなるので栽培槽を地面の近くに設置します。
そのため、高設栽培とは呼ばず、隔離栽培と呼びます。
イチゴは背が低いので高い位置に栽培槽を設置するので、高設栽培と呼びます。
また、トマトなどは土を使わずに養液栽培の固形培地耕をするので養液栽培とも呼ばれます。
いちごの高設栽培3種類

次は、高設栽培には3つの種類がある説明をします。
土耕型・養液型・水耕型の3種類です。
これは弊社が名付けた物です。皆さんもぜひ使ってください。
高設栽培の土耕型
高設栽培の土耕型は、土耕栽培のような栽培を高設ベンチで行う方法です。
培地は、黒土、堆肥、腐葉土、赤玉土などをブレンドして使います。
肥料は固形肥料を最初に混ぜ、追肥は固形肥料もしくは液体肥料を使います。
微生物資材も土に混ぜます。
「土づくり」をする点が特徴です。
もともとイチゴの土耕栽培をしていたイチゴ農家が高設栽培を始めるときに選ぶことが多いです。
また、もともと土耕栽培のイチゴ農家が多い地域で、新しくいちご農園を始めるときにも周辺の農家を参考にするので、この高設栽培の土耕型が多くなります。
その結果、イチゴの土耕栽培が多い地域、イチゴの生産量が多い産地では、高設栽培の土耕型が多いです。
例えば、栃木県や福岡県です。
高設栽培の養液型
次は、高設栽培の養液型です。
養液栽培の固形培地耕をします。
培地はロックウールやヤシガラです。
培地をブレンドして使うことは少なく、ロックウールやヤシガラだけを単体で使います。
肥料は固形肥料は使わずに、液体肥料だけで栽培します。
微生物資材は使いません。
ECを測定して「養液管理」をする点が特徴です。
もともと土耕栽培のイチゴ農家ではなかった農園がイチゴ栽培を始めるときに選ぶことが多いです。
また、もともと土耕栽培のイチゴ農家が少ない地域や、トマトなどの養液栽培が盛んな地域で選ばれることが多いです。
最新式のシステムを導入する場合にもこの高設栽培の養液型が選ばれることが多いです。
例えば、宮城県、愛知県や静岡県などです。
高設栽培の水耕型
最後は高設栽培の水耕型です。
これは培地は使いません。
水耕栽培をします。
肥料は液体肥料だけを使います。
特徴は「水温や溶存酸素量を調節」することです。
ハウス栽培での普及率は非常に低いです。
理由はメリットよりもデメリットの方が多いためです。
アクアポニックスをするときには、これが使われます。
閉鎖型植物工場でもこの高設栽培の水耕型が使われることが多いです。
高設栽培3種類の混同と失敗
以上、この3つが高設栽培の種類です。
特に混同しがちなのが、土耕型と養液型です。
肥料の失敗
養液型の栽培システムを導入したのに、土耕型向けの固形肥料や微生物資材を使い、養液管理ができなくなることがあります。
逆に土耕型なのに、液体肥料を使ったり、EC管理をする場合もあります。でも固形肥料を使っているので、EC管理がうまくできません。
培地の失敗
養液型では培地をブレンドせずロックウールやヤシガラだけを単体で使いますが、土耕型の考えでは培地をブレンドせずに1種類しか使わないのはありえません。
例えば、黒土100%で育てるようなイメージなので、「そんな栽培はダメだ!」と勘違いしてしまいます。
ですが、養液型では単体で使うのが正常で、単体で使うのに適した培地を選択肢しているので問題ありません。
その地域では当たり前の種類や考え方であっても、それは他の地域では違います。
高設栽培の種類が違い、考え方も違うからです。それを理解している人はとても少ないです。
失敗の原因は知識不足
問題の原因は、そもそも高設栽培に3つの種類があることを把握していないことだと思います。
そして、それぞれ特徴があり、その種類にあった肥料や管理方法があります。
それを理解していないので、「私のやり方と違うから間違っている」とアドバイスしてしまったり、「この肥料がおすすめだよ」という見当違いなアドバイスを真に受けてしまい、栽培で失敗してしまいます。
皆さんは、高設栽培の3つの種類の違いを理解していますか?
皆さんにアドバイスをしてくる人はこの3つの種類の特徴を理解して、あなたの種類にあったアドバイスをしていますか?
高設栽培について話をするときには、相手と自分がどの種類を使っているのかを確認してください。
そうしないと、意味がないだけではなく、大きな失敗をする可能性があります。
まとめ
今回はイチゴの高設栽培の3つの種類の違いを解説しました。
3つの種類ごとに特徴や強みが違うので、皆さんのやりたい栽培に合うシステムを選んでください。
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