今回は農業DXいちごセミナーの環境モニタリング装置と環境制御システムと環境制御装置のケース別の使い方を解説します。
農業DX、スマート農業、イチゴ栽培、環境モニタリング、環境制御に興味がある人は、ぜひ最後までお読みください。
環境制御装置が多いケース
まずは、環境制御装置が多いケースを見てみましょう。
環境モニタリング装置からデータが送られまして、環境制御システムから命令が送られます。
その命令が送られる先が例えばハウスの加温機、側窓の巻き上げ、養液システム、CO2発生装置、換気扇、ミスト等があります。
この環境制御装置の種類が多い場合には環境モニタリング装置であったりとかシステムがより活用できています。
そのため、この形を目指すことが多いです。
環境制御システムはあるが環境制御装置がないケース
例えばもう1つのケース、環境制御システムはあるが環境制御装置がないケースこちらを見てみましょう。
この場合、環境モニタリング装置からデータが送られますが、環境制御システムから命令を送る装置がございません。
例えば、加温機がない、側窓をはあるけれども手動で動かす。
こういった場合には結局命令を送る装置がないので、環境制御システムを導入するメリットがないです。
そもそもこの環境制御装置がない場合には環境制御システム自体も導入しないという場合が多いです。
環境制御装置はあるが同時のセンサーを使うケース
それから環境制御装置はあるがが独自のセンサーを使うケースという場合もあります。
例えば、環境モニタリング装置からデータが送られて環境制御システムに行って、ここから命令を送りたいんだけれども結局送る装置がない場合です。
でもハウスの中には加温機とか側窓の巻き上げの装置があって、それぞれがそれぞれのセンサーを使っていて、そのセンサーから来るデータをその独自の制御システムによって動いている場合もあります。
この場合は栽培上大きな問題はないですが、加温機が独自のセンサーで動いていて、側窓が独自のセンサーで動いているのであれば環境モニタリング装置を導入する必要はないです。
環境制御システムを導入する必要もないです。
環境制御システムがないケース
次は、環境制御システムがないというケースです。
例えば、環境モニタリング装置があるとこれで色んなデータが見れます。
ただこのデータを見るのはシステムではなくて、人間が見る場合です。
スマホとかパソコンに送られてきた温度とか湿度とかそういったデータを人間が目で見てで、人間が手で加温機の設定を変える、もしくは側窓の巻き上げを手動で開け閉めします。
この場合のデメリットは、属人化してしまうという部分でです。
この人間がどう考えるのか、この人間が仕事をサボらないかどうか、これによって結果が変わってきます。
この場合は、温度計とか湿度計とかCO2測定機みたいな、数百円から数万円で買えるもので十分です。
実際に数百円や数千でこの機能を実現できていれば、低コスト化に成功しているので素晴らしいことだと思います。
15万円の環境モニタリング装置を500円の温度計と同じ使い方をしていませんか?
この連載の冒頭で、
15万円の環境モニタリング装置を500円の温度計と同じ使い方をしていませんか?
という問題提起をさせていただきましたが、まさにこれがこの場合です。
これは多くの農園に当てはまることなんじゃないかなと思っております。
500円の温度計でできることは500円の温度計にやってもらえばいいと思います。
そうすれば非常に低コストになりますし、わざわざ15万円もする環境モニタリング装置を導入する必要はないんじゃないのかなと思っています。
「スマート農業だ!」
「データの見える化だ!」
「IoT農業だ!」
という感じで環境モニタリング装置を導入した農園は多いと思います。
それが実際にはなかなか活用できていない場合は、「500円の温度計でできることを15万円の環境モニタリング装置でしてないか?」という視点で考えてみてください。
環境モニタリング装置と環境制御システムと環境制御装置のケース別の使い方まとめ
今回は環境モニタリング装置と環境制御システムと環境制御装置のケース別の使い方について解説しました。
次回は>>環境制御システムの種類、個別制御と統合制御について解説します。
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