今回は農業DXいちごセミナーの環境制御のケーススタディ【イチゴの促成栽培の前提条件】を解説します。

農業DX、スマート農業、イチゴ栽培、環境モニタリング、環境制御に興味がある人は、ぜひ最後までお読みください。

イチゴの促成栽培シリーズ

今回ご紹介するイチゴの促成栽培については、YouTubeチャンネルの「Daisuke Miyazaki」というチャンネルで紹介しています。

イチゴの促成栽培を紹介する動画のシリーズで紹介しています。

兵庫県宝塚市で葉物野菜の水耕栽培をされている悠々ファームさんと一緒にしている栽培のデータをご紹介します。

こちらの農園とこの促成栽培の取り組みについてはいろんな動画で紹介しています。

まだ見ていないという方ですとか、今回の動画を見た後に興味を持ったという方は是非チェックしてみてください。

YouTubeチャンネルの「Daisuke Miyazaki」というチャンネルに行っていただいて、再生リストから【促成イチゴ】を選んでいただけると、過去4年間のイチゴの促成栽培の動画を見ることができます。

>>Daisuke Miyazaki の【促成イチゴ】

例えば、今年2023年ですと、10月に苗の紹介をしたり、アクアポニックスの紹介をしたり、有機栽培の有機JAS取得の取り組みについて説明したりしています。

それから11月の動画では、実際アクアポニックスでイチゴが発根した状態や、イチゴの花が咲いたりとか実が収穫できたりとかを紹介しています。

イチゴの促成栽培の様子

この 悠々ファームさんのイチゴの促成栽培について簡単に紹介してきます。

このような写真のような状態で栽培をしております。

この写真の様子は2021年の状態で、2段式の高設ベンチで養液栽培をして、固形培地耕でイチゴを育てていました。

ただ今は2段栽培をやめて1段栽培にしています。

高設ベンチは変わっているんですけれども、このような感じでビニールハウスを使ってイチゴの栽培をしております。

イチゴ栽培の前提条件

それでは、今回ご紹介するイチゴ栽培の前提条件についてご紹介します。

まず、場所は兵庫県の宝塚市です。

作型としましては促成栽培をしております。

それから、定植時期や夜冷処理の有無に関しては、2021年の9月中旬に定植し、処理ありでした。

2022年には10月上旬に定植し、処理なしでした。

2023年は9月上旬に定植し、処理なしでした。

それから、栽培方法は高設ベンチに養液栽培の固形培地耕という方法を取っています。

品種については年によっても異なりますが、今年2023年については極早生品種のかおり野と早生品種のよつぼしの2品種を栽培しています。

環境制御の前提条件

環境制御の前提条件もご紹介します。

まず、環境モニタリングについては、温度、湿度、飽差、CO2濃度、日射量、給液EC、廃液EC、給液量、廃液量などを測定しています。

こちらの環境モニタリングシステム、環境制御システム、環境制御装置については、主に悠々ファームさんの悠々システムを導入しています。

それから環境制御装置については、側窓の自動の巻き上げ、内張の自動の巻き上げ、それから養液システムでは、給液頻度を決めることができ、給液濃度も決めることができるものを使っています。

それから、ミスト(細霧冷房)についても設置予定です。

ファームのイチゴ栽培の環境制御ケース

次に、悠々ファームさんのイチゴ栽培の環境制御のケースについてご説明します。

環境モニタリング装置を使っておりまして、スマホなどでどこでもデータが見れるようになっています。

そこからデータが送られまして、環境制御システムの方で設定をした値になるように、それぞれの環境制御装置に対して命令を送ります。

命令を送った先にあるものが、側窓の巻き上げであったり、内張の巻き上げであったり、養液システムであったり、ミストです。

それから一般的なイチゴ農園にはよくあるんだけれども、悠々ファームさんの場合使っていない機器として、加温機とCO2施用機があります。

この2つは使っている農園が多いんですけれども、悠々ファームさんでは使っておりません。

では、この条件でイチゴの促成栽培を行ってどんな問題が発生したのかをご紹介します。

イチゴの生理生態・花芽分化

これから説明する内容については環境制御だけではなく、イチゴの生理生態・花芽分化の知識も必要です。

イチゴの促成栽培は何月にどういう作業をしなければいけないのか、何月から何月まで収穫を目指すのかなどです。

この辺りの知識がないと少し難しく感じてしまったり、理解ができない部分も出てくるかなと思います。

そのイチゴの生理生態・花芽分化については別の動画でご紹介しています。

興味がある人やもしくはこちらの動画を楽しむために、先に知識をつけておきたいという方はこちらの動画をご覧ください。

イチゴの促成栽培は花芽分化をさせるのが非常に重要です。

これから話す内容も、

という話をします。

イチゴの一季成り性品種が花芽分化する条件

次に、イチゴの一季成り性品種が花芽分化する条件について、簡単に説明します。

花芽分化には色々な要素が影響するんですけれども、強く影響するものとして温度があります。

こちらの図が温度を模式化したものです。

例えば5℃以下の条件の場合は花芽分化をしません。

それから温度が5°℃から15℃の時は花芽分化をします。

それから15℃から25℃の温度帯については、長日条件なら花芽分化しないですし、短日条件なら花芽分化します。

長日・短日というのは、日長時間が長いのか・短いのかという意味です。

それから25℃以上の時は花芽分化しません。

これを頭の中に入れておいて欲しいんですが難しいと思うので、ここ1点だけどうしても覚えておいていただきたいのが、25℃以上だと花芽分化しないという条件です。

この25℃以上、要するに

です。

今回はこれが重要になってくことですので、この点だけは忘れずにおいていただけると、今後話す内容が分かりやすくなります。

環境制御のケーススタディ【イチゴの促成栽培の前提条件】まとめ

今回は環境制御のケーススタディ【イチゴの促成栽培の前提条件】について解説しました。

次回は環境制御のケーススタディ【2023年に発生したイチゴ栽培の問題】について解説します。

【農業DX11】環境制御のケーススタディ【2023年に発生したイチゴ栽培の問題】

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動画でも解説

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