いちごを育てていると葉をイモムシやアオムシ、ケムシに食べられてしまうことがあります。

そこで今回はいちごの葉を食べるイモムシやアオムシ、ケムシの種類や見分け方を紹介します。

  • いちごの葉を食べるイモムシはどんな名前なの?
  • アオムシの幼虫の見分け方は?
  • ケムシの卵はどんな形?

このような疑問をお持ちの方はぜひ最後までお読みください。

記事を読む前の注意事項

今回の記事ではイモムシ・アオムシ・ケムシの写真を表示するので、虫が苦手な方はご注意ください。

また、イモムシ・アオムシ・ケムシの種類の同定は非常に難しいので、サンプル写真に表示している虫の種類が正確ではない場合があります。

種類が間違っている写真もあります。

あくまでもサンプル写真として参考にしていただき、正確な種類の同定は大学や農業試験場などの専門機関へご依頼ください。

イモムシ・アオムシ・ケムシとは?

そもそも、イモムシ・アオムシ・ケムシとはどんな虫なのでしょうか?

定義を確認してみましょう。

イモムシとは?

Wikipediaによると、イモムシとはチョウやガの幼虫のうち、毛やトゲがないものだそうです。

イモムシ(芋虫)は、チョウやガの幼虫のうち、顕著な毛や棘が体表にないもの。円筒形の体を有し、腹部に腹脚を持つ。

Wikipediaイモムシ

アオムシとは?

Wikipediaによると、アオムシとはチョウやガの幼虫のうち、毛で覆われておらず緑色のものだそうです。

緑色ではないものをイモムシという。

ただし、モンシロチョウの幼虫をアオムシと呼ぶこともあります。

アオムシ(青虫)は、チョウ目(鱗翅目、チョウやガ)の幼虫のうち、長い毛で体を覆われておらず、緑色のもの。緑色でないものを含めイモムシ(芋虫)といい、長い毛で体を覆われているものをケムシ(毛虫)という。これらは大まかな区分であり、明確な定義があるわけではない。

イモムシがスズメガ科の幼虫に代表されるのに対し、アオムシはシロチョウ科に代表される。モンシロチョウの幼虫を特にアオムシと呼ぶこともある。

Wikipediaアオムシ

ケムシとは?

Wikipediaによると、ケムシはチョウやガの幼虫のうち、毛やトゲが生えているものだそうです。

ケムシ(毛虫)は、チョウやガの幼虫のうち、毛や棘が生えているもの。特にガ類の幼虫で毛が多いものを指す場合が多い。ただし、少々毛の生えたイモムシと、明確な区別はない。

Wikipediaケムシ

イモムシ・アオムシ・ケムシの定義

イモムシ・アオムシ・ケムシの定義を下の表にまとめました。

明確な定義はないそうですが、大まかな分類には使えそうです。

ただし、アオムシはモンシロチョウの幼虫を指す場合もあります。

種類成虫毛やトゲ体の色
イモムシチョウやガない緑色以外の色
アオムシチョウやガない緑色
ケムシチョウやガある色は問わない

ガの成虫

ガの成虫はこんな見た目をしています。

ガのサナギ

ガのサナギはこんな見た目をしています。

いちごのイモムシ・アオムシ・ケムシ類の被害

イモムシ・アオムシ・ケムシの被害にあうと、いちごや野菜はどうなるのでしょうか?

幼虫に葉や花を食べられる

一番の問題は葉や花を食べられることです。

被害が酷いといちごや野菜は枯れます。

これはキャベツの苗ですがアオムシに葉を食べ尽くされました。

これはいちごの葉ですが、イモムシに葉を食べられました。

これはいちごの葉ですが、イモムシに穴を開けられています。

ケムシがいちごの花を食べる場合もあります。

人間が不快に感じる

もう一つの被害は、人間が不快に感じることです。

いちご栽培の管理をしている人の中には、イモムシ・アオムシ・ケムシを見ると「気持ちが悪い」と感じる人がいます。

虫が嫌いな人にとっては虫を見たり触ったり、殺さないといけないことは不快なことです。

人間がケムシの毒の被害を受ける

ケムシの中には毒を持っている虫もいます。

そのケムシのトゲが人間の皮膚に刺さると、痛みを感じたり腫れたり皮膚炎が起きることもあります。

そのため、ケムシを触るときにはゴム手袋や割り箸を使ってください。

イモムシ・アオムシ・ケムシ類の種類

主なイモムシ・アオムシ・ケムシ類の科/属/種を紹介します。

シロチョウ科モンシロチョウ属モンシロチョウ
ヤガ科ヨトウガ属ヨトウガ
ヤガ科スポドプテラ属ハスモンヨトウ
ヤガ科タバコガ亜科タバコガ
ヤガ科タバコガ亜科オオタバコガ
ヤガ科モンヤガ亜科カブラヤガ
ヤガ科ケンモンヤガ亜科ナシケンモン
ヤガ科ウワバ類
ツトガ科ノメイガ亜科アワノメイガ
ツトガ科ニセノメイガ亜科ナニセノメイガ
シャクガ科
ドクガ科マイマイガ属マイマイガ
マダラガ科クロマダラ亜科タケノホソクロバ
カレハガ科カレハガ亜科タケカレハ
コブガ科リンガ亜科サラサリンガ
ヒトリガ科ヒトリガ属ヒトリガ
ハマキガ科ハマキガ亜科シリグロハマキ
メイガ科ベニフキノメイガ
ハバチ科カブラハバチ類

虫の呼び名

特徴的な虫や発生が多い虫は、種とは別の呼び名で呼ばれています。

  • モンシロチョウの幼虫はアオムシ
  • ヨトウガの幼虫はヨトウムシ
  • カブラヤガの幼虫はネキリムシ
  • シャクガの幼虫はシャクトリムシ

イモムシ・アオムシ・ケムシ類の見分け方

次にイモムシ・アオムシ・ケムシ類の見分け方を紹介します。

名前の見当がつかなければGoogle画像検索で検索する

虫の名前の見当がつかない場合は虫の写真を撮影してから、Googleの画像検索で検索するのがおすすめです。

>>Google画像検索

Google画像検索のやり方

まずは、虫の写真を撮影してください。

次にGoogle画像検索にアクセスしてください。

Google画像検索で、カメラの形をした「画像で検索マーク」をクリックします。

次に検索したい虫の画像をドラッグするか、アップロードします。

あとはGoogleが似た写真を表示してくれるので、その中から特に似た写真を見つければ虫の名前の候補がわかります。

名前の見当がついたら名前で検索して画像と見比べる

虫の名前の見当が最初からついていたりGoogle画像検索で見当がついたら、Google検索で虫の名前を検索して画像と比較してみましょう。

これで似た写真を見つけられれば、虫の種類の同定ができます。

ただし、虫は種類が非常に多く似た物が多いので、正確な同定は難しいです。

正確に種類を同定したい場合は大学や農業試験場などの専門機関へ依頼する

正確に種類を同定したい場合は、昆虫の専門家がいる大学や農業試験場などの専門機関へ同定を依頼してください。

有料になるかもしれませんが、顕微鏡などを使って種類の同定をしてくれると思います。

イモムシとケムシの同定におすすめの本

図鑑に載っている写真と見比べる方法もおすすめです。

小学館の図鑑NEOには、イモムシやケムシが1,000種以上掲載されています。

イモムシやケムシを同定したい人や勉強したい人は読んでみてください。

チョウやガの成虫の写真

次にチョウやガの成虫の写真を紹介します。

白い蛾

こちらはいちごの葉の上に落ちていた白い蛾の死骸です。

ヨトウガ

こちらは画像素材サイトで「ヨトウガ」として登録されていた虫の写真です。

こちらの写真も、画像素材サイトで「ヨトウガ」として登録されていた虫の写真です。

チョウやガの幼虫の写真

次にチョウやガの幼虫の写真を紹介します。

モンシロチョウの幼虫(アオムシ)

モンシロチョウの幼虫は、「アオムシ」とも呼ばれています。

ハスモンヨトウ

こちらは写真素材サイトに「ハスモンヨトウ」として登録されていた写真です。

こちらの写真も、写真素材サイトに「ハスモンヨトウ」として登録されていた写真です。

こちらの写真も、写真素材サイトに「ハスモンヨトウ」として登録されていた写真です。

こちらはハスモンヨトウと思われる写真です。

ヨトウガ(ヨトウムシ)

こちらの写真は写真素材サイトに「ヨトウムシの成虫」として登録されていた写真です。

こちらの写真は写真素材サイトに「ヨトウムシの幼虫」として登録されていた写真です。

タバコガ

こちらの写真は写真素材サイトに「タバコガ」として登録されていた写真です。

タバコガはトマトなどの野菜の実に穴を開けて食べます。

オオタバコガ

オオタバコガと思わえる虫の写真です。

ネキリムシ(カブラヤガ)

ネキリムシと思われる虫の写真です。

ネキリムシと思われる虫の写真です。

アワノメイガ

こちらは写真素材サイトに「アワノメイガ」として登録されていた写真です。

シャクガ(シャクトリムシ)

いちごの葉を食べるシャクトリムシの写真です。

焦げ茶色のシャクトリムシの写真です。

長細いシャクトリムシの写真です。

長細いシャクトリムシの写真です。

ウワバ

キャベツの葉を食べるウワバの写真です。

ウワバと思われる写真です。

マイマイガ

ブルーベリーの枝に留まるマイマイガと思われる写真です。

ナニセノメイガ

ナニセノメイガと思われる写真です。

ナニセノメイガと思われる写真です。

ナシケンモン

いちごの花を食べるナシケンモンと思われる写真です。

いちごの葉を食べるナシケンモンと思われる写真です。

ドクガ

ドクガの幼虫と思われる写真です。

タケノホソクロバ

タケノホソクロバと思われる写真です。

タケノホソクロバと思われる写真です。

タケカレハ

タケカレハと思われる写真です。

サラサリンガ

いちごの葉を食べるサラサリンガと思われる写真です。

ヒトリガ

ヒトリガと思われる写真です。

シリグロハマキ

シリグロハマキと思われる写真です。

ベニフキノメイガ

シソの葉を食べていたベニフキノメイガです。

シソをよく食べる虫です。

セグロカブラハバチ

セグロカブラハバチと思われる写真です。

チョウやガではありませんが、幼虫は似ています。

チョウやガの卵の写真

次にチョウやガの卵の写真を紹介します。

ドクガの卵

いちごの葉に産みつけられたドクガの卵と思われる写真です。

ヨトウムシの卵

写真素材サイトに「ヨトウムシの卵」で登録されていた写真です。

ニジュウヤホシテントウの卵

こちらはニジュウヤホシテントウの卵の写真です。

チョウやガの卵と間違えないようにしてください。

イモムシとケムシの同定におすすめの本

小学館の図鑑NEOには、イモムシやケムシが1,000種以上掲載されています。

イモムシやケムシを同定したい人や勉強したい人は読んでみてください。

イモムシ・アオムシ・ケムシの種類と見分け方まとめ

今回はイモムシ・アオムシ・ケムシの種類や見分け方を紹介しました。

いちごを栽培していると、イモムシなどが発生するので、まずは種類を同定してみましょう。

いちごのハスモンヨトウやヨトウムシの駆除をしたい人は、こちらの記事をお読みください。

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