今回はいちご農園の販売方法を紹介します。

  • いちご農園にはどんな販売方法があるの?
  • いちごの売り方や売り先はどこが良いの?
  • 観光農園と農協出荷のどっちが儲かるの?

このような疑問や悩みをお持ちの方は、ぜひ最後までお読みください。

いちご農園の販売方法

いちご農園の販売方法には、以下のようなものがあります。

  1. 市場出荷
  2. 農協出荷
  3. 契約出荷
  4. 直売所出荷
  5. 直接販売
  6. 観光農園
  7. ECサイト
  8. 加工品
  9. その他

順番に説明しますね。

いちごの市場出荷

市場出荷といえば、いちごを卸売市場に出荷することを指します。

卸売市場には、卸売業者と仲卸業者がいます。

卸売業者が生産者からいちごを買い付けて、仲卸業者が卸売業者からいちごを仕入れて、スーパーなどの小売店に販売します。

①生産者
いちごを作る
②卸売業者
生産者からいちごを受け取り、買うか販売を委託される
③仲卸業者
卸売業者からいちごを買う
④小売店(スーパーなど)
仲卸業者からいちごを買う
⑤消費者
小売店からいちごを買う

これが市場出荷の基本的な流れです。

市場の取引方法

卸売業者から仲卸までの取引方法は3つありますが、今は相対取引が多くなっています。

市場出荷のメリット

市場には「全量引き受け」のルールがあるので出荷を断ることが禁止されており、必ず引き取ってもらえます。

大量に買い取ってもらえます。

大量に輸送するので輸送コストを削減できます。

市場出荷のデメリット

競りにかけられる場合には競りの結果が出るまで価格がわかりません。

ただし、相対取引が多いので、実際には競りが行われることは少ないです。

需要と供給で価格が変動します。

量が少ないと安い価格になりやすいです。

いちごの農協出荷(JA出荷)

生産者が農協(JA)にいちごを出荷することを農協出荷と言います。

農協が卸売市場で卸売業者に販売することもありますし、小売店に販売することもあります。

最近では農協が直売所やECサイトを開設して、消費者に直接販売することも増えてきました。

農協の役割は出荷を取りまとめる団体ですが、組織によっては卸売業者や仲卸業者の役割を担う場合もあります。

農協の販売方法

農協の販売方法には、主に3つの方法があります。

もともとは共同選果・共同出荷による市場出荷が多く、今でも農協出荷といえばこのイメージがあります。

しかし次第に農協が卸売や仲卸の役割を担うようになったり、小売の役割も果たすようになり、農協が消費者にいちごを売ることも増えてきました。

農協出荷のメリット

農協が生産者と卸売市場の間に入ることで、量が多くなり交渉力が強くなったり、品質が揃ったり良いことがあります。

農協出荷のデメリット

農協の手数料がかかります。

農協の出荷基準に合わないものは買ってもらえません。

農協の指定する品種や栽培方法に従う必要がある場合があります。

いちごの契約出荷

契約出荷は仲卸や小売店と個別の契約を結び、いちごを出荷する販売方法です。

例えば、果物を扱う仲卸に毎週決まった量のいちごを出荷したり、スーパーやケーキ屋さんにいちごを出荷します。

契約出荷の種類

契約出荷には大きく2つのパターンがあります。

一つは仲卸と契約し仲卸に販売するパターン。

もう一つは小売と契約し小売に販売するパターンです。

どちらも中間業者を省くことがメリットです。

契約出荷のメリット

直接契約するので市場や農協の手数料が不要です。

自分で値段交渉ができ、事前に販売価格を把握できます。

顧客のニーズを直に聞けるので、品種選びや栽培に反映できます。

契約出荷のデメリット

農協の輸送手段が使えないので、送料が高くなります。

契約した数量を出荷しないといけないので、天候や栽培のリスクがあります。

決まった量を安定的に供給するのが難しいです。

契約を打ち切られると出荷先に困ります。

顧客のクレームに農家が対応しないといけません。

いちごの直売所出荷

直売所出荷は、他社が経営する直売所にいちごを出荷します。

例えば、農協が経営する直売所、スーパーや道の駅の地元農産物スペースです。

直売所のメリット

農園の近くにあれば輸送コストがかかりません。

お客さんが多ければ高い値段で売れます。

直売所のデメリット

販売手数料がかかります。

同じ地域の農園がライバルになり、価格競争が起きやすいです。

特に年金暮らしの生産者や規格外品を処分した大規模農園が出荷すると原価割れを起こします。

いちごの直接販売

直接販売は生産者が消費者に直接いちごを販売する方法です。

例えば、農園の敷地内に直売所を設置したり、電話やファックス、メールで注文を受け付けたり、ECサイトを開設します。

お祭りなどのイベントに出店したり、路上で許可を取ってマルシェを行うこともできます。

直接販売のメリット

手数料がかかりません。

送料をお客様に負担していただけたり、農園まで買いに来てもらえます。

出荷規格を自分で決められます。

直接販売のデメリット

輸送コストが高くなります。

受注や発送の手間が多くなります。

売れ残るリスクがあります。

顧客のクレームに農家が対応しないといけません。

いちごの観光農園(いちご狩り)

観光農園はいちご狩りや摘み取り体験のことです。

食べ放題や量り売り方式があります。

観光農園のメリット

販売手数料がかかりません。

お客さんが来てくれるので、いちごの輸送コストがかかりません。

体験に価値を感じてもらえるので付加価値がつき、高い値段で売れます。

お土産品が売れたり、加工品の販売もできます。

観光農園のデメリット

お客さんが集まらない可能性があります。

周りに同じような観光農園があると、価格競争やお客さんの奪い合いが起きます。

予約サイトを使うと手数料がかかり、集客のために宣伝広告費がかかります。

接客業の経験や能力も必要です。

駐車場やトイレ、荷物置き場なども必要です。

いちごのECサイト(通信販売)

ECサイトは昔の言い方だと通信販売です。

インターネットができる前は、チラシやテレビCMが使われていましたね。

最近ではネット通販のウェブサイトを簡単に作れるようになりました。

ECサイトのメリット

インターネットを使えば、日本中の人に知ってもらえます。

20代や30代の若い年齢の人が買いやすいです。

ECサイトのデメリット

ECサイトに人がたくさん集まらないと売れません。

決済手数料がかかります。

受注や発送の手間が大きいです。

顧客のクレームに農家が対応しないといけません。

いちごの加工品

いちごの加工品は冷凍いちごやジャム、いちご味のスイーツが人気です。

冷凍庫があれば、ヘタを切り落とすだけで冷凍イチゴが作れます。

冷凍イチゴを加工業者に販売したり、加工業者にジャム製造を委託できます。

フリーズドライにしたり、ドライイチゴを作ったり、パウダーにしてチョコレートにするのもいいですね。

加工品のメリット

賞味期限が一気に数ヶ月は延びます。

いちごの収穫がない時期に販売できます。

生食用として売れない実を売上に変えられます。

加工品のデメリット

生食用よりも価格が安くなります。

自社で加工品の製造を行うためには、設備投資が必要です。

加工品の製造を委託すると、加工賃がかかります。

お菓子メーカーや食品加工業者が競合になります。

いちごのその他の販売方法

いちごのその他の販売方法を紹介します。

ふるさと納税の返礼品

自治体のふるさと納税の返礼品として、いちごや冷凍イチゴが使われることが多いです。

価格は5,000円から3万円くらいの間です。

実際に農家に支払われる代金はもっと安いですが、相場よりも高いことが多いです。

いちごの海外輸出

日本のいちごは高品質なので、海外輸出も人気です。

特に人気の輸出先は香港で、1パック3,00円から5,000円ほどで販売されています。

他にも台湾やシンガポール、タイ、ベトナムなどに輸出されています。

輸出作業は輸出業者が行いますが、農家からの買取価格も相場よりも高めです。

ただし、グローバルGAPの取得や輸出用の農薬使用などのハードルもあります。

農作業体験

いちごの果実を販売するのではなく、農作業体験をサービスとして提供する方法もあります。

いちごの苗を植える体験、いちごの葉を摘み取る体験、いちごの実を収穫する体験です。

実際に高級ホテルの宿泊プランとして、いちご栽培の農作業体験が採用されました。

子供向けの食育としても良いですね。

いちごの株のオーナー制度

いちごの株のオーナーになってもらい、その株から収穫できた実を郵送で送るビジネスもあります。

その苗が枯れてしまっても、最低保証量のいちごは出荷することが多いです。

いちごの定期購入(サブスク)

いちごの実を毎月郵送する定期購入もあります。

最近ではサブスクリプション(サブスク)という言い方が人気ですね。

全国各地のいちご品種を食べ比べるサービスはいちごの価値を高めていますね。

いちご農園の販売方法まとめ

今回はいちご農園の販売方法を紹介しました。

いちご農園のいちごの販売方法や売上の作り方はいろいろあります。

農園ごとに強みや条件、目標が違うので、それぞれの農園に合った販売方法を選びましょう。