今回はいちご農園の予算について説明します。

  • いちご農園の予算はいくら?
  • いちご農園の自己資金はいくら?
  • いちご農園の資金調達はどうしたらいいの?

こんな悩みや疑問をお持ちの方は、ぜひ最後までお読みください。

いちご農園を立ち上げる予算額

いちご農園を立ち上げる予算額はいくらくらいなのでしょうか?

最初に結論を言ってしまうと、ピンキリです。

いちご農園の立ち上げ予算はピンキリ

「いちご農園を始めるのにいくらかかりますか?」といろんな人に質問すると、いろんな答えが返ってくると思います。

  • 貯金が少なくても補助金や給付金をうまく使えば農家になれる
  • 小規模の面積なら100万円から始められる
  • 農家として食っていける規模を始めるなら、1,000万円は必要
  • 高設栽培で栽培するなら、2,000万円は必要
  • 中小企業が新規参入するときの予算は1,000万円から1億円くらい
  • 大企業が大規模施設を建設するときの予算は10〜30億円くらい

いちご農園のイニシャルコストの予算感

ただ、そうはいってもざっくりとした目安みたいなものはあるので紹介します。

以下の金額は農地の金額はなしで、新品の設備を業者に発注した場合の例です。

  • いちご農園の栽培設備が1,000㎡で1,500万円から2,000万円くらい
  • 1,000㎡のいちご栽培の農園に、育苗や出荷設備をつけるとプラス1,000万円くらい
  • いちご農園の2,000㎡の栽培面積で、育苗や出荷設備などをつけると全体で5,000万円から6,000万円くらい

これはイニシャルコストなので、ランニングコストは含んでいません。

「具体的にどんな設備なの?」と思うかもしれませんが、これは概算なので詳細や実際の金額は見積もりを取らないとわかりません。

いちご農園の立ち上げ費用は設備の選択で大きく変わる

また、あくまでも目安なので、中古の資材を使ったり自主施工にすればこの予算感よりも10分の1の費用でできる場合もあります。

逆に、最新式のフルスペックの設備や特殊な機械を使って、中間業者が多ければ、費用が10倍になる場合もあります。

規模(面積)で変わる

もちろん面積によっても大きく変動します。

小さな面積の方が費用は安くなりますが、割高になります。

大きな面積の方が総額は高いですが、面積あたりの費用は割安になります。

いちご農園の開業に必要な自己資金

次にいちご農園の必要な自己資金について説明します。

例えば、いちご農園を始めるのに3,000万円が必要だった場合、自己資金が3,000万円あれば始められるのでしょうか?

これは不正解です。

運転資金(ランニングコスト)が必要

まず農薬や肥料、出荷用パックなどの資材類を購入するためのランニングコストも必要です。

また、売上の入金は1〜2ヶ月後のことが多く、入金までの運転資金も必要になります。

そのため、イニシャルコストの3,000万円があっても始められません。

自己資金以外の資金調達方法

3,000万円を持っていなくても、銀行からお金を借りたり、親戚や友人知人からお金を借りることもできます。

最近ではクラウドファンディングで資金調達する人や企業もありますね。

必ずしも自己資金だけでイニシャルコスト全額を用意する必要はないんです。

個人の資金調達

個人でいちご農家になる人は、補助金や助成金、給付金を活用したり、日本政策金融公庫の融資を活用することが多いです。

中小企業の資金調達

中小企業ですと、本業で得た利益を使って農業事業に投資をしたり、銀行からの融資を活用することが多いです。

大企業の資金調達

大企業ですと、本業で得た利益や内部留保を使って始めることが多いです。

スタートアップ企業の資金調達

いちご農園には少ないですが、スタートアップ企業の場合は、ベンチャーキャピタルや個人投資家から資金調達します。

個人農家の場合は生活資金を確保

個人農家の場合には、いちご農園の事業資金と生活資金を分けて考える必要があります。

貯金のすべてをいちご農園の事業資金に使ってしまうと、生活できなくなるからです。

なので、まずはあなたとあなたの家族が生活するために必要なお金を確保しましょう。

余ったお金が事業に使えるお金です。

そのお金の中で、初期投資に使うお金と、ランニングコストに使うお金を分けます。

企業の場合

企業の場合には、事業資金のうち、農業事業に使える予算を考えましょう。

農業事業以外の事業をしていれば、そちらの事業予算も必要になります。

「農業にはいくらの予算を使えるのか?」これをまずは決めましょう。

この予算額によって栽培面積や設備が変わります。

もしくは目標としている売上規模や利益額、担当させた社員数から経営規模を決める場合もあります。

例えば、「売上1億円を目指す」、「正社員2名分の利益を生みたい」という目的から規模を決める方法も良いでしょう。

いちご農園の資金調達方法

次にいちご農園の資金調達方法を説明します。

日本政策金融公庫の青年等就農資金

個人の場合は、日本政策金融公庫の「青年等就農資金」を活用することが多いです。

青年等就農資金の融資限度額は3,700万円です。

個人農家の場合

まずは個人農家の場合です。

  • 自己資金を使う
  • 親戚や友人知人からお金を借りる
  • 銀行から融資を受ける
  • 投資家やVC(ベンチャーキャピタル)から出資を受ける
  • 補助金や給付金を活用する

企業の場合

次は企業の場合です。

  • 事業予算を確保して使う
  • 銀行から融資を受ける
  • 投資家やVCから出資を受ける
  • 補助金を活用する

いちご農園の銀行融資

いちご農園の銀行融資について説明します。

  • 日本政策金融公庫
  • JAの農業融資
  • 取引銀行の融資

日本政策金融公庫

日本政策金融公庫の融資はこのようなものがあります。

  • 青年等就農資金
  • 経営体育成強化資金
  • 農業経営基盤強化資金(スーパーL資金)

個人で新規就農をする人は、日本政策金融公庫の青年等就農資金(融資限度額3,700万円)を活用することが多いですね。

参考リンク:https://www.jfc.go.jp/n/finance/syunou/lp_01_shinkisyunou2.html

JA(農協)の農業融資

JAの農業融資はこのようなものがあります。

  • 農業近代化資金
  • アグリマイティー資金
  • JA農機ハウスローン
  • JA新規就農応援資金
  • 経営体育成強化資金
  • 農業経営改善促進資金(スーパーS資金)

参考リンク:https://www.jabank.org/loan/nougyo/

取引銀行の融資

すでにお取引がある銀行の融資については、直接そちらにお問い合わせください。

融資を受けやすくするために、既存事業で利益を出して、良い決算書を見せられるようにしておきましょう。

いちご農園の補助金・助成金

次にいちご農園の補助金や助成金について説明します。

補助金や助成金にはいろんなものがありますので、一部をご紹介します。

  • 経営開始資金(認定新規就農者)
  • 就農準備資金(研修期間中)
  • 雇用就農資金(雇用する側)
  • ものづくり補助金(新規事業)
  • 農福連携の補助金(農福連携)
  • 農林水産業みらい基金(産地の課題解決)
  • IT導入補助金(スマート農業)
  • 事業再構築補助金(観光農園)
  • JICA(海外進出)
  • 経済産業省のJ-Partnership(新興国進出)
  • 都道府県単位の補助金や助成金
  • 市町村単位の補助金や助成金

ただし、補助金や助成金の制度は毎年のように変更があります。

ですので、最新の情報をお確かめください。

2022年度にも大きな変更があったので、2021年度までの情報とは変わっています。

2023年も変更がありましたし、2024年も変更があります。

いちご農園の予算まとめ

今回はいちご農園の予算について説明しました。

いちご農園の予算は面積や設備によってピンキリです。

実際の予算は設備の見積もりを取らないとはっきりはわかりません。

日本政策金融公庫や銀行の融資も必要になることが多いので、説得力がある事業計画書を作りましょう。

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